1955 100分 イギリス
ベニスに観光で訪れたオールド・ミスのジェーンは、そこでレナートというハンサムな男性と知り合う。彼の案内でベニスを観てまわる内、ジェーンは次第にレナートに淡い恋心を抱いていく。だが、レナートに息子が居ることを知ったジェーンは、自分がからかわれていたと思い込み、ベニスを立ち去る決心をするが……。有名なラスト・シーンが心に染み入る傑作メロドラマ。
allcinemaより
超ハマった
ラブ・アフェア 年下の彼のトレーラーでこの言葉(偉大なイタリア映画へのオマージュ)が目に留まり
イタリア映画ではないのですが、この美しいイタリアの風景(画像はイスキア島です。)にうっとりして思い出した、イタリアが舞台の有名なロマンス映画が『ローマの休日』と、この『旅情』。共に鉄板中の鉄板ですね。勿論両方好きですが私は旅情の方がかなり好きなので、久しぶりに見たいと思いソフトを買ってしまいました。
DVDと迷いましたがどうせなら綺麗な画質で見ようと思いブルーレイディスクに。
因みにAmazonで¥1473でした。画像上段は納品書ですが、ちゃんとキャサリーン・ヘプバーンと入ってるのが凄いなと感動して写真撮ってしまいました(笑)
私はソフトってごくたまにしか買いませんが(買っても何度も見ないので)これなら絶対に又見るだろうから(^_^)/
以前これを見たのはいつだったか覚えていない位昔です。TV放送されたのを見ました。その時印象的だったシーンは色々ありますが、よく覚えているのは広場のカフェで連れがいないのに椅子をテーブルの方に倒してこれから連れが来るように見せかけるシーン。(悲しかった(:_;))マウロと水道の水で顔を洗うシーン(瑞々しかった。このシーン憧れました。)そして何と言ってもあの伝説のラストシーン(ノД`)・゜・。
最も印象的なラストシーンの映画は?と訊かれたら迷わずにこの映画を挙げますね。
実に60年前の映画なのでここに映っている人々の殆どは既にこの世にいないと思うと今回改めて見て特別な感慨がありました。
因みに画質も色も思っていたよりずっと綺麗でした!でもTVの画面のすぐ側に近づくと流石に荒いですが。でもブルーレイにして良かったです。
でも結構記憶に無いシーンが沢山あって目から鱗でした。
(*_*;)二人で島に行ったシーンとか全然記憶に無くてこんな素敵なシーンあったんだ!?みたいな(@_@。
他にも前はおじさんにしか思わなかったロッサノ・ブラッツィに胸キュンになったし、前は気にしていなかったヘプバーンのファッションもとても素敵だと思ったし(大ぶりのブレスレッドが素敵。彼女はウェストが細いんですね~(◎_◎;)かなり羨ましい)、レナートに家庭があることを知った後にカフェでホテルの宿泊客の女性と二人でさめざめと泣くシーンで「2は世界で一番素敵な数。」の名セリフ等々新たな発見が沢山ありました。
それにしても何故D・リーンはこんなに女心がよく分かるのだろう
(/_;)天才だなぁ ヘプバーンの演技が素晴らしすぎるというのがまずあるけれど。
Dリーンとの2ショット
昔見た時は思わなかったのだけれど今回見て思ったのはヘプバーンの演技が舞台チックなのですね。一つ一つの所作が舞台での演技の様です。舞台出身の人だからなのかなと。でも感情表現があまりにも素晴らしいので(完全にジェーンにしか見えない)大げさに見えたりすることは無いです。彼女の表情を見ているだけで全てが伝わり、こちらも胸が一杯になります。流石にAFIで最も偉大な女優第1位ですね。改めて彼女の素晴らしさを実感しました。
Rブラッツィは
南太平洋で見た時は今作よりずっと老けてる感じで特に素敵だと思いませんでしたが(今作からたった3年後の作品なのに!役作りかな?演技はいいし作品は最高だけど。因みに南太平洋では若い女性狙いのおじさん役。映画って面白い
(^◇^))今作の彼は何故こんなに素敵なのでしょうね!?かなりうっとりしました。
このシーンじゃなくて広場で初めてジェーンの後ろ姿(正確には脚)を見て見染めるシーンのあの表情が好きなのですが(画像が無い)。あのシーンは本当に惚れ惚れして何度も見たいです。そして彼のその視線に気づきジェーンが振り向いた表情が冒頭の4コマの右上の画像です。この表情も又いいですよね。
個人的に一番憧れるのは二人がバルコニーで抱擁をしている時にジェーンが手に持っていた靴を落とすシーン。あの靴に幸福が象徴されている。あんなに幸福感溢れるシーンは無いと。(ORIGINAL LOVEの接吻が頭に浮かぶ!!)
Dリーン素晴らしすぎる!!(T_T)
ジェーンがレナートとデートする前に美容院に行って髪をセットして


ペディキュアをして磨きをかけて


ドレスと靴を新調するシーン


も最高に好きです

『恋に落ちて』でメリル・ストリープがデニーロとデートの前に鏡の前で洋服をとっかえひっかえしてたシーンもそうだけど自分も一緒にワクワクする気持ちになります

彼の有名なレナートがジェーンに言う台詞
「空腹ならあるものを食べるんだ。肉しか食べないなどと言わずに。肉が無いならラビオリでもね。」
世のジェーンの境遇の女性はよく分かっているんです。現実にはラビオリでさへも余ってはいないということを。レナートもやっぱり人のものではありましたがしかし、まだ十分に油の乗った美味しそうな(美味しい)お肉だったと思います。よって彼女(二人)にとっては掛かけがえの無い数日間になった筈です。
人生ってそういうものでしょう。いつでも食べられるお肉は特別に美味しくはないです。
(ちょっと蛇足)因みに私はこれに似た様な台詞を昔ある人から聞いたことがあります。
その人はとある知人で、多分ジェーンと同じ年代のシングルマザーでした。(仮にSさんとします。)Sさんはまだ生まれたばかりの赤ちゃんを働きながら育てていました。赤ちゃんの父親とは婚姻関係には無く、同居もしていませんが、子供の認知はされているということでした。
ある時その人と恋愛の話になったことがありました。私が「いい人ってなかなかいませんよね。」みたいなことを言ったと思います。
Sさん曰く
「どんな食べ物にも蠅が集る様に誰にも必ず縁はあります。その時に選り好みをしないことです。」
!!!(@_@)!!!Sさんは選り好みをせずに愛する人を受け入れ赤ちゃんを授かったのだなと。(因みに高齢出産でお産は大変だったみたいです。)
私は妙に納得してしまいました。爾来その言葉を忘れたことはありません。
ほぼレナートの台詞と同じですよね。でも、、、レナートみたいな人が現れたら迷わなくていいと思うのですが現実にはなかなか((-"-;A ...しかも全然ジェーンみたいに優雅じゃないしなぁ(:_;))
そんな訳で私にとってこの映画はSさんの思い出とリンクしているのでした。
あの赤ちゃん大きくなっただろうなぁ
もう一つの大発見は伝説のラストシーンで最後レナートの表情は「笑顔」だったのですね!!!自分の記憶と違っていてびっくりした。
やっぱりあれってイタリア男じゃないと絵にならないでしょうね。普通の人がやったら喜劇になりそう😅
しかし私がジェーンなら絶対に又休暇をとってベニスに行っちゃいそうだけど行かぬが花なんですね(-_-)。。。
ドクトル・ジバゴのユーリは愛する人を想いながら悲しい死に方をした。レナートは(この二人は)どうだったんだろう。
ということでD・リーンはしみじみ素晴らしい。全作品見なければ。と思わせる作品でした!
因みにKヘプバーンは『黄昏』(1981)もとても素晴らしいので未見の方は是非。
黄昏繋がりでウィリアム・ワイラーの『黄昏』(1951 ローマの休日の前の監督作品)も素晴らしいので未見の方は是非。
★★★★★★★★★★
さっきラジオで聞いたニュース。
避難所にもなっている被災地の小学校にNPOから100冊のマンガ本が貸し出された。早速マンガを手にした子供たちは「震災以降マンガを読むのは初めてで嬉しい。」 「マンガを読める喜びを感じています。」
印象的なニュースでした。
私も好きな映画を見られることは本当に幸せだなと改めて思います。