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ブリキの太鼓


 
 
1979  西ドイツ フランス ポーランド 145分
 
 
ポーランドのダイツィヒ(現在のグ
 
ダニスク)を舞台に1927年からの4
 
5年間の暗い時代を少年オスカル
 
の目を通して描く。3歳の誕生日
 
を迎えたオスカルは大人の世界を
 
拒絶するため自ら地下の倉庫へ
 
転落。その日から彼の成長は止ま
 
り、同時に奇声を発するとガラス
 
が壊れるという超能力を身につけ
 
る。オスカルの母は夫アルフレー
 
トの目を盗んで従兄と情事を重ね
 
るが、良心の呵責に耐えかね、成
 
長しないオスカルへの絶望もあっ
 
て自殺する。そのころヒトラーが政
 
権を取り、町ではユダヤ人狩りが
 
始まろうとしていた……。奇声を発
 
しながらブリキの太鼓を叩き続け
 
る成長を止めたオスカルは、ナチ
 
ス政権下のポーランドの歴史その
 
ものであり、シュレンドルフは、原
 
作者グラスの意図する二重構造
 
の世界を的確に捉えている。超能
 
力やサーカスの小人たちなど非日
 
常的要素を加えながらポーランド
 
の暗い時代をストレートに表現し
 
た映像が強烈な印象を残す。難し
 
いオスカル役をこなしたベネントの
 
名演も素晴らしい。
 
 
from  eiga.com

 
1979年度 アカデミー賞外国語映画賞
 
1979年 カンヌ映画祭パルム・ドール
 
 
何故これを見たかと言うと昨日書いた記事『本を作る男ーシュタイデルとの旅』にブリキの太鼓の作者ギュンター・グラスさん御本人が出ていたんです(動画の中にもちらっと出てますので気になる方は見てみてください)
シュタイデルさんが『ブリキの太鼓出版50周年記念』と題した色々な関連出版物の展示会をやっている場面があったのですがその会場用の垂れ幕をギュンター・グラス本人が筆で描いていました
それにシュタイデルさんが「もっとこのSを伸ばしてくれる?」とか注文つけていたのですが超大物作家でノーベル文学賞受賞者に注文をつけられるのも凄いなぁと思って見てました(^o^)
で、私はこの作品は存在以外何も知らなかったのですが録画はしてあったので前から見なくちゃと思っていたのでこの機会にやっと見ました(^_^;)
因みに原作は未読です
 
 

 
因みにこの映画は原作の第三部の内の一部までらしいので↑の解説の約45年間の内の20数年(オスカルが22歳か3歳まで)しか描かれていないので映画としても未完と言えば未完なのだと思います(素朴な疑問として何故続編は映画化されていないのかな?と)
 
 
で、感想は一言で言うと「凄く変!!!」(笑)奇妙だという話はちらっと聞いてましたがこんなに変だと思いませんでした(^_^;)
こんな奇妙な作品はなかなか無いな~と
『世にも奇妙な物語』より奇妙かもと(@_@;)
 
何ていうのか・・・・・グロいしエロいしオカルトだし奇奇怪怪。激動の時代の混乱しているダイツィヒとオスカルを含むそこに暮らす人々をカオティックワールド
を通して超リアルに表現していると解釈しましたm(__)m
 
これはやっぱり原作読まないとどうにもならないな~(ちゃんと理解できない)と思いました
それとこの時代のこの地域の歴史も勉強した方がより理解できるでしょう
私などはカシュバイ人という存在(オスカルのお祖母ちゃんがオスカルに「私たちはドイツ人でもポーランド人でもない。」という台詞があります)も初めて知った位何も知らないので(@_@。スラブ系民族と一言で言っても多種多様ですし
 
 
 

 
↑このオスカルの表情作品中の彼そのものです!!
 
 
 
この作品観ていて凄く気持ち悪い部分が結構あって特に海で魚を獲っているシーンが超キモくて気分悪くなりました(><)(トラウマになりそう)それに続くシーンもキモいです
お腹一杯の時に見ないほうがいいです
あと○×(犯罪の一種)のシーンとかあるし心穏やかに見れないシーンが多いです
コミカルなシーンもありますが楽しい作品ではないです
あとオスカルが奇声を発してガラスが割れるシーンはオカルトそのものでした(とても恐ろしい(@_@;))『キャリー』を想起してしまいました。超能力の元が「怒り」となっているところが共通すると思う。オスカルの太鼓を叩くのも怒りの象徴とも思う))
 
その様に非常に混沌としていて一筋縄ではいかないお話ですが強烈な印象を残す作品なのは間違いないです
 
私が一番強烈だったのはオスカルの表情
射る様な視線で人を見るのです。その表情が目に焼きついて離れない(><)
オスカル役を演じたハインツ・べネントさん凄いです!!天才!!!
あとモーリス・ジャールさんの前衛的な音楽も印象的です
いやはや凄い作品でした
 
 
 
又原作を読んでから見返したいと思います
因みに原作の読者レヴューを見たら「一部を読んだだけで疲労した」というものがあり、きっとそうだろうという気がしました(^_^;)
でも興味があります
 
因みにシュタイデルさんの映画中のギュンター・グラスさんはとても穏やかな人の良いお爺さんに見えました
 
TV(CS)にて
☆☆☆☆☆☆☆
 
 
 

コメント

No title

ちゃーちゃんさん


これレンタルにはなかなか無いのですね!?
知りませんでした
(゚o゚)
超有名作品なのにねっ☆
古いからかなぁ?

タンタンタンあ゛~~~☆☆☆がっしゃ~ん!!正に仰る通りです!!(笑)
作品としては素晴らしかったと思いますが記事にも書いたけどグロテスクシーンが今又自分のコメントで思い出して気持ち悪くなってしまいました
( _

No title

これ今の感性で観たいと思うんだけど
なかなかレンタル店では取り扱っていないんですよね…

ぶっちゃけ観たのは私が小学生の頃ですから、“タンタンタン…あ゛ぁ゛~!!ガッシャ~ン”しか覚えてないんです
(効果音で表現出来ちゃった)

No title

りゅうちゃん

そんなに目も当てらない残酷シーン等は無いんですがグロいシーンがきついかなぁと思いますのでご注意くださいませ

印象に残る作品ですよ^^

オスカルの真似してみましたがガラス割れませんでした(笑 割れたら困るけど爆)

No title

ポニーさん

はじめまして(^^♪
ようこそいらっしゃいました

TB&ポチありがとうございます\(~o~)/

大変素晴らしい作品ですよね
幸せな作品ではないですが
後ほどお伺いいたします♪

No title

ぽこっちさん

興味深い作品ですがグロテスクシーンにご注意くださいませ
(^_^;)

私も原作読んでみたいです
この後のオスカルの人生も見たいです!

No title

フリーダムさん

強烈な作品ですよね
オスカルは成長が止まってるけど心は成長しているように思いました
魚の場面はもう二度と見たくありませんm(__)m

この作品は今観ても斬新ですよね

No title

次のブログの後にこちらは意見させていただきました(^-^)

なんか、見てみたい!!そういう気持ちで拝読しました。
変・・・という表現に興味が湧きました。
これは見てみなきゃ!!って思ってました

No title

こんにちは♪これは変な映画のようで傑作でした。
今まで見た中でも特に印象に残るものだったです
TB&ぽちさせていただきました~

No title

面白そうですね.ぜひ見たいです。
原作も読みたいけど、まずは映画でお会いしたいです。
戦争は嫌だけど、オスカルの目で見た時代も見たいです

No title

これは非常に印象に残る映画です。世界がこれほどシュールに描かれてるのは、オスカルと言う子供の目から見た世界だからかなと思います。すると戦争というさなかでさえ、世界は大人の考えるものとは全く別な様相を呈するのでしょう。あの魚の場面はそれにしてもグロテスク!!
映画の流れの中ではニュージャーマンシネマという前衛的な作品の一つに数えられてるんですよね。

No title

ジミーさん

>主人公オスカルを通してそういった不条理を描いたのではないでしょうか?
そのためにはエログロも不可欠だったのだと思います。。

鋭いですね!
戦争は多くの人々にとって不条理なものだったと思いますが色々な意味で非常に複雑立場の星の元に生まれたオスカルの目を通してこの激動の時代を描いているというところがミソなのではと思いました

No title

wantedさん

有名作品なのでTSUTAYAにあると思いますよ

機会があれば御覧ください☆

No title

こんばんは。この作品、タイトルは知っておりました。
ポーランドはロシアとドイツに挟まれているという地理的条件、
そしてユダヤ系住民が多いという点からとんでもない目にあっていますね。

主人公オスカルを通してそういった不条理を描いたのではないでしょうか?
そのためにはエログロも不可欠だったのだと思います。。

No title

かっちゃん

よくこの強烈な作品を忘れられましたね(^_^;)
でも私もそういうのありますよ

又いつか見てみてね^^

No title

これは見たこと無いです^^;
どっかで聞いたことあるような、ないような…笑。
独特の作品なんですね。しかし、評価もされてるみたいで!
ツタヤとかにあるのかな…?^^;
機会があったら見てみます!

No title

これ、大昔見ました。(-_-;)

もう、すっかり忘れてますが、
もう一度見るのもいいかも・・・。

ギュンター・グラスさん御本人?!!
ほー、
かみえるさん、そんなとこまで
チェックしてんの?
んんん・・・ただものじゃない・・・。(所さんの)(-.-)

No title

こんにちは(^^♪

これとっても奇妙な作品です(@_@。

でも凄かったです☆☆☆

お腹一杯の時に見ないでくださいね(^_^;)

No title

こんにちは。

映画ファンなら避けて通れない1本だと思っています。

ハードルが高くてまだ観てないんですが・・・

かみえるさんの記事を読んだら観たくなりました。

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kamieru

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三匹のにゃんずと地味に暮らしています。
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