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ウホッホ探検隊





1986  105分  日本


干刈あがたの同名小説を森田芳光脚本、根岸吉太郎監督で映画化したホーム・コメディ。夫婦の離婚を子どものサポートを得ながら前向きに捉える一人の女性の姿を現代的で乾いたタッチで軽妙に描く。インタビュアーの仕事をこなし、中学生と小学生のふたりの息子と暮らしている榎本登起子。単身赴任中の夫から愛人がいることを告げられる。やがて、離婚を決意し、そのことを子どもたちにも伝える。子どもたちも登起子の気持ちを理解し登起子をバックアップしていく。


allcinemaより










80年代の作品ということで、懐かしい気持ちになりたくてなんとなく見ました。
不倫から離婚という重い題材なのですが、これが全く重くなくて、皆淡々としていてどこか物足りない(笑)まぁ修羅場的なシーンはあるにはあるのですが、それさえもコミカル色が強いと言うか、ドロドロ感はありません。

「ウホッホ」というのは田中邦衛演じる榎本和也がバツが悪くなると「ウホッホ」と咳ばらいをするのです(笑)
この怪しいウホッホを探検するのが二人の子供たちによるウホッホ探検隊です。
彼ら(子供たち)の存在が今作の鍵になっています。

田中邦衛の愛人役に藤真利子。長いストレートヘアとゴージャスな雰囲気(?)が如何にもあの時代のギャル(死語)という雰囲気で、適役ではと。田中邦衛との2ショット写真を沢山撮って自宅へ送りつけるなど性格の悪い嫌な女なのですが、でも何だか憎めないところも。

他に柴田恭兵(野球選手役)、陣内孝則(ロケンローラー役)(二人とも超チャラ男の役で80s感炸裂。笑)、駆け出しの(?)時任三郎(十朱幸代演じるインタビュアーと組んで仕事をしているカメラマン役)等懐かしい人たちが出ていました。

私が有り得ないと思ったのは(申し訳ないけど)田中邦衛ってどう見てもモテそうなタイプじゃないのと、淡々とした性格のキャラを演じていましたが、その役作りもイマイチピンと来なかったので、これはミスキャストだと個人的には思った。もう少しイケメンで繊細な感じの人の方が良かったんじゃないかなぁ。イケメンじゃなくてもいいけどもう少し色気がある人というか。田中邦衛はイメージ的にこの役に合わない。でも美女と野獣じゃないけどこういう人がまさかの愛人というびっくりな設定がいいのだ!という見方もあるのかもしれないが。
(-_-)

十朱幸代は昔から演技の上手い人だなぁと思っているけど、今作でもやっぱり素敵だった。この人は絶世の美女じゃないけど綺麗だし、チャーミングで上品でどんな役をやってもそつがないという印象。でもインタビュアーというのは百戦錬磨の仕事だから、切り返しがうまくないと務まらないと思うので、チャラ男に突っ込まれてそれを真に受けている(流さずに)シーンはちょっと不自然で気になった。純朴すぎて漫画みたいで。こういうところは脚本の森田芳光色なのでしょうね。

部屋に置かれたゆれる船の置物の水(波)越しの映像や、走る車のシーンで急にアングルが変わって逆さになる映像も面白かった。(『ブエノスアイレス』を思い出しちゃった(^^;)

私は原作者の干刈あがたの存在を知らなかったのでそれも勉強になった。

離れている人と話すのは公衆電話や家の固定電話。写真を送るのも封筒で郵便。子供たちの今ではあまり見かけない髪形。なども懐かしかった。

離婚時のごたごた(財産分与など)も一切出て来ないし、離婚後に元夫から電話がかかってきて会いたいと言われ、そうですかとあっさり会ったりと最後まで本当に淡々としているのがどうもしっくり来ないけど、それがこの作品のカラーなんだなと。

因みに子役だった人たちがとてもいい味出していましたが、俳優は早くに辞めたのか?プロフを見てもあまり出演作がありませんでした。残念。



TV(BS)にて
★★★★★








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