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「あなたも私も」 久生十蘭




『あなたも私も』毎日新聞社 1955年(毎日新聞夕刊 1954/10/29-1955/3/24)
(wikiより)

青空文庫ビューアで、「分量で探す」という便利な項目があり、開くとこうなっているのですが、



これの「じっくり読む」のところにあったのを選びました。

因みに私はこの人(十蘭)を知ったのは最近で、きっかけはNHKラジオだったと思いましたが、この人の作品の朗読を聞き(タイトルは失念)、それがとても素晴らしかったので、wikiを見てみたら、「多面体作家」「小説の魔術師」✒✨と言われていた人だと知りました。


この作品に関しての事前知識は全く無し。著者は1957年に亡くなっているので、晩年の作品です。

☆ストーリー(冒頭部分のネタバレ注意)☆

売れないファッションモデルの水上サト子は、鎌倉の叔母宅に留守番に訪れ、隣家に滞在していた青年と知り合う。青年を叔母宅に招き、お茶をしていたところに警官が訪ねて来た。空き巣の捜査だと言う。サト子と警官が話をしている間に、青年は海に飛び込み、行方不明になってしまった。これを機に、サト子の激動の日々が始まった。


冒頭を読んだ時は普通の群像劇かなと思ったが、実はサスペンスだったと知り、びっくり😲
そのテーマに取り上げられているものが意外。(因みにルパン三世にもそれが出てきたのを見たことがあったのを思い出した。抽象的ですみませんが、両方知ってる人には分かるかと😅)
結構登場人物が多く、皆少しずつ関わりがあり、過去に因縁も有り。


個人的には各キャラの個性がはっきりしていて、分かりやすいのが印象的だった。特に警官中村のキャラが如何にもそれっぽくて好きだった☺✨


昭和29年から30年に書かれたもので、偶然ですが、これの前に記事を書いた「消えた横浜娼婦たち。」と、時代と一部地域が重なっています。
この作品にも「横須賀百合組」という娼婦たちが出てきます(作品中では片仮名でショウバイニンと表現されています。パン助という言葉も出てきます)。
時代を感じました。
片仮名の使い方にも時代を感じました。「コォフィ(コーヒー)」など。

タイトルの『あなたも私も』の意味は終盤になって分かるのですが、十蘭の愛を感じました。冒頭の方に書いたラジオの朗読を聞いた時も、作品の根底にある人としての慈しみの心を感じて、穏やかな余韻が残りました。


満足度
★★★★★★★

コメント

No title

ぷーにゃん

ありがとうにゃん(=^ェ^=)

ぷーにゃんの空くんとおやつと富士山を見て和むにゃん🐱🎶

No title

ふくさん

もし面白くなかったらごめんなさい💦

この人色々なジャンルの作品がある様です。

No title

こんにちは(@^^@)/ニャン🐱
かみえるニャン🐱

11月もよろしくお願いいたします
(^.^)(-.-)(__)

僕空🐱もかみえるニャン🐱宅の
ニャン🐱コちゃん達 かみえるニャン🐱
よろしくニャン🐱

何時も有り難うございます

何時もナイスコメント有り難うニャン🐱

No title

お早うございます
読んだことのない作家です
面白そうで、読んでみたいですね
探してみます
(*´∀`)

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三匹のにゃんずと地味に暮らしています。
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