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エル ELLE




2016    131分   フランス
 

「氷の微笑」「ブラックブック」の鬼才ポール・ヴァーホーヴェン監督が「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」の原作者フィリップ・ディジャンの同名サスペンス小説を、主演にイザベル・ユペールを迎えて映画化し、アカデミー賞主演女優賞ノミネートやゴールデングローブ賞外国語映画賞・主演女優賞受賞をはじめ数々の映画賞を賑わせた衝撃作。ある日突然、正体不明の覆面男にレイプされたヒロインが、自らの手で犯人探しをする予測不能の復讐譚を通して、モラルや常識で捉えることのできない複雑なヒロイン像が浮かび上がってくるさまをスリリングに描き出す。
 新鋭ゲーム会社で敏腕女社長として辣腕を振るうミシェル。彼女はある日、ひとり暮らしをしている自宅で覆面をした男に襲われる。男が去ると、何事もなかったかのように振る舞い、訪ねてきた息子を迎える。その後、ミシェルの行動を監視していると思われる嫌がらせメールなどから、レイプ犯が彼女の身近にいると確信するミシェル。それでも幼いときのトラウマから、決して警察に頼ろうとしない彼女は、自ら犯人探しを始める。そんなミシェルの周囲には、犯人になりうる動機を持つ怪しげな人物が何人もいたのだったが…。


allcinemaより














 
☝このショット最高です!!私が画家だったらこのシーンを描きたい
因みに絵画『閂』を想起しました...





ストーリーに興味を惹かれたのと、ユペール様が好きなので観に行きました。私は内容はどうあれ、ユペール様を見ていればそれだけで満足ですが、やっぱり今作でも素敵でした💛✨彼女は本当に若いですね(ユペール様63歳時の作品)。今作ではセクシーな役どころ(女として現役)な役でしたが、違和感は無い。ファニー・アルダンが64歳の時の作品『麗しき日々』(セクシーな役どころ)では申し訳ないけど、もう流石に艶っぽい役は無理だなと思ってしまいましたが。ドヌーヴ70歳時の作品『ミス・ブルターニュの恋』も右に同じ。(こちらはもっと違和感があった💧)ユペール様はやっぱり凄い
因みにドヌーヴもアルダンも好きです。


この作品、冒頭からしてアッと驚くシーンが多いし、ユペール様の魅力で最後まで飽きずに観れるけど、結局何が言いたいのかはよく分からなかった(-_-;)
レイプの話と言えば『セールスマン』(2016)を思い出すが、趣は全く違う。『セールスマン』のラナは、事件によって精神的にダメージを受け引きこもりになるが、ミシェル(ユペール様)はレイプ直後に淡々と現場を片付け、お風呂に入り、以降も何もなかったように過ごし、仕事もバリバリこなす。数日後、同僚と元夫との食事(レストラン)で『実は襲われたの。』と表情を変えずに話し、同僚と元夫が驚愕するシーンが、笑うところじゃないけど微妙にウケた

思うに描きたかったことは、人間というのはしょうもない生き物。特に男の情けなさは救い様が無いということなのかなと。と言うのは今作に登場する男性たちは、
ダメンズオールスター



な布陣だからです。それに対して女性は、切り替えも立ち直りも早く、そして強か。そういうことかな?特に夫と肌の色が違う子供を産んでも全く悪びれない嫁が凄い。

さっきダメンズオールスターと言いましたが、登場人物の多くが変態オールスター
でもあります。でも『ピアニスト』(2001)を見てる人には生ぬるい変態。(あれは真性の変態の話で、特にラストシーンは完全にトラウマになった。)しかしここに登場する殆どのキャラも凡人には理解も共鳴もできません。そういう映画でした。
見どころは何と言ってもユペール様の魅力です

同じ2016年作品『未来よ、こんにちは』(ユペール様主演)とは真逆の役どころですかね。あれは普通の人だったので。キャリアウーマンで、実母に苦労していて、猫を飼っているところは同じですが。

猫と言えば、冒頭の画像の可愛らしいブルーの猫がポイント高いです。冒頭の方でこの猫のソロショットがあり、その時の表情が印象的です。因みにこの猫はとても特徴的なお顔立ちをしていて、何の猫種か分かりませんでした。鳴き声も可愛いです。単独の画像が無かったのが不満です。『未来よ、こんにちは』の黒猫も可愛かったです。そう言えば今作(エル)の原作者の著作「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」の映画に出て来た白い猫は最高に美しかったですね。


★★★★★☆






コメント

No title

てっどさん


映画自体はそんなに絶賛される様なものとは思いませんが、ユペール様が素晴らしいです💘

No title

丁度見に行こうと思っていたんですが、見に行けませんでした^^;
今、近場で遅れて上映しているので、来週末辺りに行けたらな、と思ってます。
P・ヴァーホーベンの映画は大好きですし、こちら評価も高いので期待してます。

No title

アンダンテさん

あら、ネタバレしちゃいましたね😅💦

ミシェルは家庭環境があれだったんで、幼い頃から無意識に耐えることを強いられたのでは?だから見知らぬ人に食べ物をあんなことされても苦情も言わないし、レイプされても淡々としていたのでは?
爪楊枝の一件を見ても残虐な性格ではないことは確かですね。従業員もクビにしなかったし。でも最後の落ち(お父さんのこと)で精神的に解放されたのだと思います。

No title

男性の情けなさ、身勝手さが際立って見えました。ELLE=彼女はもっと強くても良いです、結局 息子が撃った訳だし。色々 用意した割には彼女も脇が甘いと感じた記憶が…。違ってたかしら?

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三匹のにゃんずと地味に暮らしています。
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