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十二人の怒れる男





1957     95分  アメリカ


既に法廷劇の代名詞となって久しい、アメリカ映画史に輝く傑作ドラマ。元々は高い評価を受けたTV作品で、その脚本・演出コンビによる映画版だが、そのいかにもTV向きの密室劇を上手くスクリーンに転化させた手腕は見事の一言。17歳の少年が起こした殺人事件に関する陪審員の討論が始まったが、誰が見ても有罪と思えたその状況下で、ひとりの陪審員が無罪を主張した事から物語は動き始める……。時には感情的に、時には論理的に展開される討論が、次第に無罪判決への流れに変わっていくスリルが、12人の点描と共に丹念に描かれていく。脚本のローズと共に製作を担当したH・フォンダをはじめ役者陣の充実ぶりも良く、特に最後まで有罪を主張するリー・J・コッブが強い印象を残す。今までの密室から一転、裁判所前で皆が別れていくラスト・シーンの解放感が快い。


allcinemaより








法廷劇ということだけ知っていました。私は勝手に冤罪の話かと想像していました。少年は無実。それを陪審員たちがよってたかって有罪にしようと(無罪にしてなるものかと)全員が怒りまくる。「怒れる」はそういう意味だと思っていました。人の思い込みというのは何と恐ろしいものなのかと。そういう話だろうと妄想していましたが、違いました😅実際少年がやったに決まっていると思い込んでいる人達が殆どだったのですが、それが覆っていく話だとは全く知りませんでした。(実際12人全員一致でギルティなら映画は5分で終わってしまいますね😅)

冒頭とラスト以外は密室劇というのも知りませんでした。ナットギルティが決定的になる頃、私は勝手に、終盤に事実関係の説明映像(事件の再現ドラマ)があるのかと思っていました。それは『真実の行方』タイプのどんでん返しなのかなと。だから人が人を裁くということは、こういう恐ろしいことも往々にして起こってしまうのだという落ちなのかなと。しかしそんな映像は一切ありませんでした。最後に外で男たちが散っていく場面以外は、徹底して密室劇なのでした。つまり全ては12人の男たちだけによって語られるのです。それは彼らの推測であり、真実は最後まで描かれません。そこがこの映画の一番の特徴であり、醍醐味なのだと実際に見て理解しました。

とても驚いたのは、ヘンリー・フォンダは言わずもがなですが、12人全員が素晴らしかったことです。全員が市井の人になりきっており、全員が意味のある存在でした。
個人的にはヘンリー・フォンダ(陪審員8番)には胡散臭さも感じました。彼が他の人たちを丸め込んだとも取れるので、この人は何故こんなに無罪に拘るのか。ナイフまで持ってきた。もしかしたらこの人が事件に関係しているのかも?とまで思ってしまいました。あの頭脳なら完全犯罪もできるでしょう。馬鹿な妄想ですが。

この映画を見て陪審員制度というのはややもすると、とても危険なものだと思いました。それと皆さん仰っていますが、今では陪審員が全員白人男性ということは絶対に有り得ないので、この時代ならではの作品と思いました。少年は容姿からおそらくヒスパニックと思われましたが(黒人でしょうか。分かりませんが)、今よりも人種差別が根強かった時代であることを思うと、アメリカの良心的作品と思いました(先日『デトロイト』を見たので余計)。

私が一番印象に残ったシーンは、一番最後に陪審員3番(リーJコップ)が、他の人から一拍遅れて法廷を去っていく姿です。あの足取りを見ましたかっ⁉何と素晴らしい。❗(@_@)❗鳥肌が立ちました。


因みに私はここに出ている人はぶっちゃけヘンリ・ーフォンダ以外は顔と名前が一致しませんでした。皆様鬼籍に入られていらっしゃいますが、ヘンリーフォンダ程名前を世に知られていなくても、「シドニー・ルメットの十二人の怒れる男の陪審員何番だよ。」「あっ❗あの人ねっ❗」と永遠に語られ続けるのだなと思い、名作の持つ威力を感じました。





どうしても陪審員表が作りたくて作ってしまいました。すみません

名前がちゃんと入らなかった人がいますが御了承ください😅

しかしこうして見ると、尚更何故女性、黒人、ヒスパニック、アジア人がいないのですかと思ってしまいますね。

ヘンリーフォンダはやっぱりハンサムですね。この顔からあのピーターフォンダが生まれるのだと思わず納得してしまいました✨✨


リメイクされたロシア版の方も録画してあり、両方見てからレビューを書こうと思っていたのですが、ロシア版を見る前に書いてしまいました。いつかそちらも見たいと思います。

いい映画と思いますが、私は法廷劇では『情婦』や『アラバマ物語』の方が好きですね。

因みに冒頭の画像、何故12人いないのでしょうか。入りきらなかったのかな😅

TV(CS)にて
★★★★★★☆

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