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夜空はいつでも最高密度の青色だ





2018   108分  日本


「舟を編む」の石井裕也監督が注目の詩人・最果タヒの同名詩集を基に、都会の片隅で生きづらさを感じながら日々を送る不器用な若い男女の出会いと心の交流を繊細に見つめた恋愛映画。主演は新人の石橋静河と「愛の渦」「裏切りの街」の池松壮亮。共演に佐藤玲、三浦貴大、市川実日子、松田龍平、田中哲司。
東京の病院で働く看護師の美香。ある日、バイト先のガールズバーで慎二と出会う。アパートで一人暮らしの彼は、建設現場で日雇いとして働く日々。バイトが終わった後、渋谷の雑踏の中で慎二と再会する美香。ある日、建築現場で慎二の年上の同僚・智之が倒れ、そのまま帰らぬ人となる。慎二は葬儀場で美香と再び顔を合わせる。そんな思いがけない再会を繰り返す美香と慎二だったが…。

allcinemaより









去年のキネマ旬報第一位ということですが、私は存在を知りませんでした😅冒頭から美香が、詩のようなものをナレーションしていたので、原作は小説なんだなと思ったのですが、詩集だったのですね。


とにかく耳障りだし美しくない映画でした。都会の喧騒がフューチャーされていて、居酒屋の客たちの声が特に煩く、基本静寂を好む私はノイズの多さに無性に苛々しました。何度も出てくるストリートパフォーマーのパフォーマンスも、曲は嫌いじゃなかったけれど、音もヴォーカルもクオリティが低いし、いつも急に出てくるしで煩かったなー⚡👂⚡
美しくないというのは登場人物たちがのべつまくなしに喫煙していて、煙草が大嫌いな私は見ているだけで身体が毒される気がした。挙げ句に水に浮かんだ無数の吸い殻のショット。げーーー⤵⤵😱って感じでした。他にも灰皿のショット多すぎ。汚すぎ。

俳優たちは良かったし、描いていることも理解できた。でもそんなに素晴らしい作品とは思えなかった。

身近な人が突然亡くなるのは確かにあることと思うけれど、今作の場合のそれは何故かコミカルに見えてしまい、重さを感じなかった。おそらくはその人たちの歴史や、人となりが描かれていないからと思う。そこは物足りなかった。

美香と慎二が偶然複数回出逢ったのは、ああいう縁は確かにあるよねと思う。彼らはその出逢いを大切にできて良かった。ああいうことが一生無いままに終わってしまう人も少なくないだろうし。特に現代は?

池松君と石橋静河(彼女を見ると彼女のお父さんを思いだし→ARBを思いだし→斉藤光浩を思い出す私であった。光陰矢のごとし(-_-)蛇足スマソ)、共にとてもいい役者だなあと思った。静河さんは池脇千鶴を想起しました。彼女の様な素晴らしい女優さんになるのでは。慎二の同僚で、いつも社会の窓が開いていて「ざまあみろ」が口癖の岩下役の田中哲司、同穏やかで笑顔が素敵なアンドレス役のポール・マグサリン、同ちょい役だけど独特の雰囲気が気になる松田龍平、会社の利益しか考えていない彼らの雇い主(「仕事中に死ぬなって言っとけ」😱人としてあり得ない)、ろくに稼げない美香の父親、大学の学費は誰が出すのか考えていない能天気な美香の妹、ワンナイトスタンドの女性(彼女はぶっちゃけ羨ましかった。違う世界に行けることが。現実派きびしいとは思うけれども。)、いつも慎二に柿の種を差し出すアパートの住人…皆良かったです。


こういう映画を見ると自分のぬるま湯生活を思いますね。美香みたいに親が稼ぎが無いので自分が稼ぐしかないという境遇は大変だもの。そういう境遇じゃなくて良かったと素直に思ってしまいます。慎二が生活費のことを思案しているシーンはリアルですね。貧困は明日は我が身ですが。

それと都会の中で生きる孤独を思いました。智之の葬儀で美香が「死んでも親が来ないクチ」(正確な台詞を覚えていませんがこの様な台詞です)。この言葉が印象に残りました。

社会の片隅でどん底で生きている感は、半野喜弘の『雨にゆれる女』の飯田健次の方が説得力を感じました(慎二たちはどん底とは思いません)。極めつけはやっぱり『真夜中のカーボーイ』のダスティン・ホフマンかなあ。



慎二の「ざまあみろ」もああいう風に言っていないと生きていけないのかもしれないと思いました。彼の状況は深刻(若くないし身体も悪い)ですし。何となく分かる気がしました。好きな人と会うためにダッシュする体力と情熱が維持されます様に。

この映画を見て思い出したのは内山田洋とクールファイブの『東京砂漠』でした。
個人的には本当に都会に住んでいなくてよかったなと思いました。



歌詞がそのまんまかなと。慎二と美香はこの歌詞の女性の様にセンチメンタルではないし、静河は渋谷も新宿も嫌いだと言っているので、そこは違いますが、二人が出逢えたことでお互いに砂漠が少しずつオアシスになっていくのではないかと。

この映画を傑作とは思わないし、私は二度と見たくないと思い、見終わったあと録画したのをすぐ削除しましたが、これを見たのが一昨日ですが、以降ずーっとこの作品のことを考えています。池松君の魅力によるところが大きいと思うのですが、作品自体も自分が思っているよりも印象に残ったのだと思います。


TV(CS)にて
★★★★


コメント

No title

かずさん

好みは分かれると思いますが、ご覧になってみてください。

No title

劇場で予告を見てよさそうだなと思って知ました。
石井監督はこれからの映画界を引っ張っていってほしい監督ですしいずれ観たいと思います。

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