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アントキノイノチ





2011  131分  日本

 「余命1ヶ月の花嫁」のスタッフが、さだまさしの同名小説を「雷桜」「プリンセス トヨトミ」の岡田将生、「余命1ヶ月の花嫁」「東京公園」の榮倉奈々主演で映画化した感動ストーリー。それぞれに心に傷を持つ若い男女が、“遺品整理業”の仕事を通して“生と死”に正面から向き合い成長していく姿を描く。監督は「ヘヴンズ ストーリー」「感染列島」の瀬々敬久。
 高校時代の辛い記憶から自分を責め続け、心を閉ざす青年、永島杏平。彼は父親の紹介で、遺品整理業“クーパーズ”で働くことに。それは、遺族に代わって故人の部屋を片付け、遺品の整理をする過酷な仕事。それでも、先輩の佐相や久保田ゆきの下で仕事を学び、故人と遺された人々との様々な最後の別れに立ち会っていく。そんなある日、杏平はゆきの手首にリストカットの跡を見つけるが…。

from allcinema


遺品整理会社が背景と言う事前知識だけありました

ということは絶対に暗い筈(T_T)
こういう寒くて日も暮れるのが早い時期はほんわかできる映画が観たい
これはできれば観たくない(-_-;)

と思ったんだけどこれしか時間が合わなかったのでした(^_^;)

想像以上に暗くて重くて悲しい、やりきれない非常に厳しい内容でしたm(__)m


以前DAYSで日記に書いたと思いましたがwowowで放送されたドラマ『遠い日のゆくえ』(原作 福島敏郎『仄かに香る桜の影で』)を観て感銘を受けました
今年の3月に放送されました

あらすじ

11年前に母を亡くし、引きこもっていた男が、何を思ったか特殊清掃会社で働き始める。そして、ある孤独死をした老女の身元を調べるはめになる。手がかりは残された39冊の日記帳だけ。やがて男は日記の中の少女(老女)に惹かれていくが、少女が妊娠したことを知り愕然とする。男は心の揺さぶられるまま、少女の未来を探しに、老女の故郷へと向かう。「生きるとは?」死臭漂う職場と、受け継がれる命を感じながら、男はその先を追って行く。
from wowow

このドラマを見ていたのでアントキノイノチが大体どういう内容なのかというのは想像できました
特殊な現場に入るので何日も放置されている食べ物、○キ○リや血がついている布団とか出てくるんだろうなぁとか覚悟してましたがやっぱり案の定で思わず目を背けてしまう場面がありました(><)
でも物語の背景上これは避けられないでしょう


遠い日のゆくえは清掃会社で働く男が一人の老女の遺品に興味を持ったことから彼女の人生が明かされていくというのに対しアントキノイノチは清掃会社で働く側の人間(杏平とゆき)の過去と現在にフォーカスされていたところが違ったのと今作は遺品と遺族を通して他にも様々な人々の人生を垣間見るというところも違っていましたが共に、

あの時そこに確かに命がありその命は今はもう無いけれどその命は今この現在に何らかの形で繋がっている

ということを描いていてこれは普遍的なテーマだと思いました


こんなに重く苦しい映画を館で観たのはいつ以来だろうと思いました
そして号泣(T_T)
色々なシーンで涙が止まらなかったm(__)m
館を出て車に乗ってからも又涙が出てしまった(TへT)
そういうことってあまり無いのですが



一番凄いと思うのはこういう超シリアスで暗く重い、きょうびの映画時流を逆行する様な作品をメジャー作品で作ったというところです!!!
(◎o◎)
これは画期的だと思います

私の様に自分が観たいと思う作品は殆どマイナー作品であり都内の単館上映である(よって観れない)というのが常の人間にはこういう超シリアスな(笑いや楽しい要素が一つも無い)人間ドラマを近くの街の映画館で観れるというのは奇跡に等しいことでとても有難い

特に私みたいな「ヒューマンドラマが見たくて映画見てる」と言っても過言ではない人間にはこれは本当に凄いことです
本当に内容は万人向けではありませんから

ハッピーな気持ちになりたい人、何も考えずに純粋に映画を楽しみたい・・・という人には100%向きません(^_^;)
しかし明るくない映画を好む人には一見の価値はあるとかみえるは思う

(因みにこの作品思いっきり賛否分かれていますのでもし観て好きじゃなかった人はご了承ください(^_^;)


かみえるはこれをあのさだまさしさんの原作(小説)だとエンドロールで知った
\(◎o◎)/!

その瞬間あの「精霊流し」や「秋桜」の歌詞が頭の中を駆け巡り
「だからこんなに悲しい話なんだ!!」
と納得(@_@。

因みに原作未読ですが読んでいる皆さん曰く原作と映画は結末も含めて全然違うらしいです

このことですがかみえるは多くの作品の原作と映画の両方を知っている訳ではないですが過去に見た作品と原作はやはり全く違いましたし原作を映画で同じ質感で描くというのは基本的に不可能と思います
主観ですが私は原作と映画は全く別物と考えたほうがいいと思います
因みに映画と原作を両方体験したいなら映画が先で原作が後の順番の方ががっかりする割合が低くていいのではないでしょうか






今作を観て思ったのは生きるのは面倒で恥ずかしいこと
人に迷惑をかけること
それでもやはり生は素晴らしい
人生は生き恥さらして生きればいい
人間てそういうものだから

ということでした
自分も常にそう思っているのですがなかなか恥をストレートに晒すってできないかなぁと(でも基本晒したいです)


主演の二人(特に岡田君)と原田泰造さんがとても素晴らしかったです
全体に暗く重たい中で唯一救いの存在が大らかな原田さん(杏平の上司佐相役)でした

その他の配役も長嶋信介さん柄本明さん斉藤洋介さん洞口依子さん等個性派の方が沢山出ていて絶妙でした


この作品は細部で「あれ?」と思うところが結構ありました

清掃の時死臭腐臭漂う現場でマスクをしていなかったり山岳シーンで(山のことは知らないけど素人が見ても)こういう場所でこういう状況でこういう展開になるのか??とかゆきと杏平は心に深く傷を負った過去があるけどそういう人間が自分の過去を明かす過程がいささか唐突、安易ではないのか、老人ホームのシーンでいくら職員の知人とはいえ面識の無い部外者がいきなり遺品整理ってどうなの??・・・等他にもちょっとおかしいのではないか(現場で涙を流しているシーンが長すぎたり。いちいち私情をはさんだら仕事にならないでしょう)と思うシーンはありましたがそれを差し引いてもどうしても涙なくして観れなかったし命を真っ向から見つめた深い作品と思う


岡田君はいつ見ても本当に美青年でそれだけで観る価値があります☆彡
いえこの役本当に彼に合っていると思います
彼はこういう頼りない、不器用だけど一生懸命生きようとする役が合いますよね


因みにこの作品を見ている間中色々な作品を思い出したり色々なことを考えたりしました
思い出した作品は『悪人』(閉塞感と苦しみの中で生きている二人が出逢った)、『美しいひと』(2008のフランス映画。内容は違うんですがあるシーンが重なります)、『重力ピエロ』(同じく岡田君主演の作品のこともあり。色々な形で想いや命は受け継がれていく)、重力ピエロと私のイメージでは繋がる内容の『素粒子』(2006 ドイツ)、あと『うまれる』
私の優しくない先輩(「先輩臭い!」「生きてるから臭いんだ!お前だってお前臭いぞ!)も(^_^)v


細野晴臣さんの言葉

「彼(細野さんの御祖父さん)の命が正しければ僕の命も正しい。」

も頭に浮かんだ

(細野さんの御祖父さんはタイタニック号に乗船していた。一時は死を覚悟したが救命ボートに一人だけ空きがあり海に飛び込んで九死に一生を得た。帰国後「女子供を押しのけて自分だけ助かった」等と陰口を言う人もいたが決してそんな事実は無かったことに対し)

(因みに先日NHKでYMOのライブをウン十年ぶりに見た(^o^♪良かった☆彡)

老人ホームのシーンで晩年の父親が老人ホームにいたときの姿を思い出したり

作品に昔の知人のご親戚が出ていたのでその人元気かな~とか思ったり

本当に色々なことを思いました






あと高校の先生にこの作品見て欲しいと思いました
生徒の気持ちや実態をこの作品に出てくる先生たちの様に把握していない先生も多いのではないかと自分の経験からも思います

好みは分かれる作品と思いますが私はお薦めです


映画館にて

☆☆☆☆☆☆☆




今回は隣の隣の隣の席の御婦人が数分ごとに咳払いを繰り返し大変煩かったです
m(__)m
そういうこと周りには迷惑だって自覚できないのかな~m(__)m


やっぱり映画館て基本苦手かも(-_-;)
(でも又行くんだろうけど(^_^;)





館内のロビーにあったクリスマスツリー♪
(ちょっと地味?(^_^;)







夜の外観です
この看板は震災後に名前が変わってからできました

暗闇に紅が美しい♪







もう引っ越すので来れなくなると思いますが(T_T)
大変良い映画館です

コメント

No title

茜しゃん


お久しぶりです
お元気そうで良かった
(^-^)v


悪人ご覧になりかみえるを思い出してくださり嬉しいです
( ´∀`)♪

悪人深く印象に残る作品ですよね


深津絵里さんの最後の一言が辛いですね
(T^T)


アントキノイノチも辛い作品ですが機会があったら見ていただきたいと思います


ツリーのコメントありがとう
(≧∀≦)
茜しゃんならではです♪

No title

この映画、やっぱり暗くて重い映画ですかぁ。。。
じゃぁテレビに来た時に観ようかな…。

11月の初め頃、「悪人」観ました(テレビ)。
映画館じゃなかったのにスゴク残る映画だったので
かみえるさんに感想等メッセージでもしようかなと思ったのですが・・・。


クリスマスツリー、オーソドックスな感じでいいと思いますよ(^-^)v
なんかホッとします…☆

No title

tedさん


難病ものではないですが心の病のお話と言っていいと思います


これは内容が重いのであえてこのタイトルなのだと思います

このタイトルにはちゃんと意味がありますがそれは見れば分かります

No title

これは、よくある難病ものかな?って思ったら、ちょっと違うんですね?
たぶん、DVD鑑賞、もしくは地上波鑑賞になると思いますが…^^;
でも、随分注目作なんで、いつかは見てみたいと思ってます!
なるほど、なかなか重厚な映画なんですね…。だったら、題名どうにかならなかったのかな?なんて思いますが…笑。

No title

あ、ごめんなさい
一つもじゃなくてほとんどでしたね


私は明治大正昭和初期への憧れが強くて昔に生まれたかったなぁと思います
泉鏡花が好きです

No title

ブラックさん


そうでしたか
今まで一つも観ていないとあったのでてっきり古典作品も観ていないのだと思いました


私は話題のドラマって殆ど見ないのでドラマを映画化したものを観ても被らないのでした
最近セカンドバージン(映画の方)を観ましたが作品はイマイチだったけど「これってやっぱりドラマ見てないと面白くないんだね」と思いドラマの方の再放送を録画しました

しかし話題作と言われるものは殆ど観ていません
のだめや・・相棒、女神の報酬?
一度も観たことありません
私は何に対しても偏見は無いので観ればきっと楽しいんだろうなとは思いますがどうもシリアスなものが好きらしくて(エンターテイメント性が低いもの)自然とそういうものをチョイスして観ているらしいです(笑)

なのでよく「あなたの見てる映画は見たことがない」と言われます


アジアの作品に話を戻すと韓国作品にインパクトあるものが多いな~と思います

No title

古い邦画は割と好きです。特に小津映画は見ています。

http://blogs.yahoo.co.jp/blackmore1217/55963282.html

最近のはTVドラマと区別がつかないようなものが多い気がして、何となく見る気がしないでいました。

No title

ブラックさん


日本を含めアジアには素晴らしい映画が沢山ありますので是非ご覧になってください


海外の人と映画の話をしていつも驚くのは黒澤溝口小津を知ない人はいなくて皆さん私よりもずっと詳しいです
あと日本のアニメの話も詳しいですね
私の苦手分野ですが(笑)


ブラックさんのブログタイトル
美しく汚い日本
の美しい日本を垣間見れる古典邦画は特に憧れます


かみえるは日本以外のアジアの作品もレビューしてますのでよろしかったらご覧になってください

オアシス、トルパンなどはもっと多くの人に観てほしいです

No title

しょーじさん


おそらくヘビーな内容なので『あの時の命』だとシリアスすぎるのであえてアントキノイノチなのではと思いました


あとアントキノイノチ(アントニオ猪木)関係で「元気ですかー!!」も出てきますから(^^;)


泣けますが良かったらいつかご覧になってみてください
(^-^)v

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りゅうちゃん


私は奈々さんは過去に観た記憶が無くまともに観たのは今作が初めてと思いましたが確かに暗いイメージがありましたね
これは暗い役だから暗くないと駄目なんだけど(^^;)りゅうちゃんの仰ってる意味は何となく分かります
でも奈々ちゃん頑張ってやってました!!

因みに「元気ですかー!!」を聞いて泣けたのは人生で初めてでした
(T^T)

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ぽこっちさん


順番間違えてごめんなさい

元気が出る作品ではないかもしれませんが命の尊さ、生きてることの大切さを教えてくれる作品と思いました


観たら感想聞かせてくださいね
(^-^)v

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ゴンさん


深い映画なので機会があれば御覧いただければと思います
あまり元気が出る作品ではないですが命の大切さを考えるきっかけになると思います


クリスマスは私は全然予定が無いけど
(^^;)引っ越し直後でダンボールに囲まれていると思います
(^o^;)


ゴンさんは楽しいクリスマスをお過ごしくださいませ♪

No title

かっちゃん


一緒に泣いてくれてありがとう
(;O;)
嬉しいです


私もかっちゃんのコメント見て泣きました
(;_;)


生き恥晒して生きていきましょう
(T-T)

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人生の時間は限られているので、日本を含め、アジアの映画はほとんど見てきませんでした。これから暇になるから見てみようかな?

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遺品整理会社という職業初めて聞きました。それだけで心情的にかなり辛そうです。明らかにギャグなタイトルがマズくないですか?映画の内容からすれば「あの時の命」としたほうが良かったでは?と私は思いました。それにしても・・涙腺緩い私が見れば大変そうですね^^;。

No title

この映画のことがTVで紹介されたときに、私もかみえるしゃんと似たような想像を抱いた感じがします

その他の配役ですが、映画に合いそうな方々・・・というか演技力のある方達なので内容も良く仕上がってるのだろうな~って思いました。
個人的になんですが、奈々ちゃんのお芝居ってどれもどこか暗さを感じながら見てしまいます。
大人しそうな感じだからなのかな~??この映画での演技もきっと素晴らしかったのでしょうね

No title

かみえるさん。おはようございます。最初に言いますがこの映画は観ていませんm(__)mですが、非常に中身のある映画だとは宣伝で主演の方々が言われていました。それと最初にタイトルをみたとき、あの方をイメージしました。『元気ですか!』実際にさんまさんもまんまのときに主演の二人に言ってました(^-^)実際は少しあるみたいですね。しかし、生と死を考える非常にかみえるさんの言われているように中身が重たい作品だそうですね。それとSMAPの稲垣さんが言われたリアリティーあるキスシーンがお二人の演技力が素晴らしいと語ってました。大体が評判だけで終わりますが若い二人の演技力、それと脇役も素晴らしいという映画はなかなかないのですよね(^-^)さだまさしさんのドラマは昔、NHKで坂口さんがでたのを観ました。さだまさしの作品はいい作品が多いなぁと思います。かみえるさんがいい映画と言われたので機会があれば観たいです(^-^)v
街はもうクリスマスですね♪今年はいいクリスマスにしたいなぁと思います。

No title

私も見たいと思っていた作品です。
今、世の中の誰もが抱えている不安が癒されそうな気がします。
ぜひ見たいです。今日行こうかな?

No title

館を出て車に乗ってからも又涙が出てしまった・・・。

かみえるさん・・・・・(ノ_・、)

その、光景想像したら、泣けてきました・・・。
・・・ほんとです・・・。


生きてることは・・人に迷惑をかけること
それでもやはり生は素晴らしい
人生は生き恥さらして生きればいい
人間てそういうものだから

これ、感銘を受けました・・・。
泣きそうになりました・・・・。

って言うか・・・。

映画のコメントじゃなくて、ごめんなさい・・。(-_-;)

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kamieru

Author:kamieru
かみえるです☺️🌷
三匹のにゃんずと地味に暮らしています。
映画、私の猫のこと、テニス、通販で買ったもの、その他日常のことを書こうと思います。
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