
2015 119分 オーストラリア
オーストラリアの田舎町ダンガター。25年前の少女時代、同年代の少年スチュワートを殺したと疑われながら町を去ったティリーが、久しぶりに町に帰って来る。認知症にかかった母親モリーの面倒をみるためだが、ティリーの帰郷をよく思わないものも大勢いた。やがてティリーが服作りが上手なデザイナーだと知った町の女性たちは次々と彼女にドレスを作るよう頼むようになるが、ティリーは自分と同世代の男性テディと親しくなり……。
WOWOWより
最近まで存在を知りませんでした。日本では劇場未公開。allcinemaにも作品自体はあるけれど、ストーリーも解説もありません。何故かなあ?私は楽しめたし凄くいい映画だと思いましたが。
因みに2015年オーストラリアでの映画興業収入第2位、同オールタイムで11位だそうです。
描かれていることはとても陰湿なのです。小さい町特有のどろどろした人間関係。先日観た『凪待ち』を思い出しましたが。子供の頃ティリーをいじめたDV男や人を利用して自分勝手に生きてきた町の権力者。ファッショナブルなティリーのいでたちを見て何と下品なと眉をひそめるおばさん。でもコミカルに描かれているので重々しくは無いです。ティリーが町の青年たちがラグビーの試合をしているところに登場すると、選手たちが皆ティリーに目を奪われて試合にならないところとか笑えます🤣
終盤で悪者たちが必殺仕置き人的に倒れていく演出さへも一部笑えます。愉快痛快👍
全体的にコミカルで、でも描かれていることはシリアスというところがいいです。
何と言っても衣装の素晴らしさが圧巻です。衣装が豪華な作品と言えば、近年見たものでは『ファントム・スレッド』や『女王陛下のお気に入り』などがありますが、私はそれよりも今作での衣装がぶっちぎりで印象的でした。衣装自体も素敵なのですが、町の女性たちのティリーが作ったドレスを使用前、使用後の落差が半端無いのです。ドレスを纏ったとたんに普通の田舎の人たちが、いきなりレッドカーペット使用になるのが超鮮やかです👀❗👗👠💅✨✨✨
他に個人的にツボだったのは1950年代の話なので、『サンセット大通り』と『南太平洋』が出てきたこと。両方好きですが、特に南太平洋がとても大好きなので嬉しかったです。南太平洋は映像は出てきませんがそれでも取り上げてくれて嬉しい。
町の人間模様、昔の事件の真相、ティリーとテディの恋、ティリーと母親の母娘関係、華やかなファッション(ちょっとだけジャポニズムも出てきます。洒落って感じだけど。)、それから運命のサイロ。色々面白いです。個人的にラストの演出(レッドカーペット)も好きでしたねー😌💘レッドカーペットは成功への花道。ティリーの未来は明るいのです(多分😜)。
もっと有名でもいい作品と思うのですが。主演の二人が素敵だったし(マイリーが羨ましい!)脇役たちも良かったです。
★★★★★★★★☆