1974 141分 アメリカ
「或る男の一生」「暗黒街の巨頭」に続くF・スコット・フィッツジェラルドの小説3度目の映画化。1920年代のアメリカ上流階級を舞台に、ひとりの富豪ジェイ・ギャツビーの知られざる過去を通して、非情な社会の現実を描くが、華やかな雰囲気がそのまま作品の色となり、メロドラマ的な印象が残る。脚本はF・F・コッポラ。
Yahoo!映画より
このオリジナルの方を30年位いつか見ようと思っていて。ついに見ました。原作は未読。
驚いたのは超メロドラマだったことです(゜o゜)
ストーリーを知らず、羽振りの良かったギャツビーが没落するシュールな話だと思っていたのです。『泳ぐひと』の様な。ところが全然違いました。
なんと言うか果てしなくソープオペラの匂いがしました。私はメロドラマは大好きです。それを見る為に生きていると言ってもいいかもしれません。でも私が傑作だと思うメロドラマは例えば『イングリッシュ・ペイシェント』。戦下の話なので悲しすぎるところはありますが、あの様な激情、胸を抉る悲しみ、目に焼き付いて離れない美しい砂漠の風景…いつでもタイトルを聞いただけで泣けてくる…😭…様なインパクトが無かったです。別にインパクトは無くても心に残る傑作メロドラマはありますが、今作の場合内輪でごちゃごちゃ揉めているだけだったという感じで。基本好きなタイプですし、レッドフォードはとても素敵だったし各俳優も良かったと思いましたが(ブルース・ダーンが良かったなあ。カレン・ブラックは圧巻👏)どうもやっぱりだらだら系ソープオペラの感が否めませんでした。想像とイメージが違いすぎたというところが大きいかなあ。
この時代の女性のファッションが最高に素敵で見とれました。👀💘✨首に巻いたスカーフを留めているブローチなどジュエリーの使い方も素敵だった。それとダンスシーン。あのダンスはチャールストンですか?とても粋で素敵ですね。
印象的だったのは男性たちの一途さ。皆自分の女性に対して首ったけなのです。トムは浮気はしていたけれどデイジーのことは特別な様で決して彼女を手放そうとはしない。これが凄く不思議だった。富豪なのだから女なんて選り取り緑なのに何故?実際富豪の人って何度も結婚する人多いし。ギャツビーがトムにデイジーが愛しているのは自分なんだと言い張るところは妄想的で滑稽に見えてしまった。そもそも8年ぶりに帰ってきて「どうして結婚したんだ。待っていると言ったのに。」の時点でちょっと引いてしまった。(無いです!思わずシブがき隊の「ナイナイ16」の歌詞が頭をよぎってしまった😑)
ジョージの悲しみには共感できるけれども、彼は少し単細胞すぎますよね。ニックが一番普通だったと思う。
見終わったあとに虚しさが残る作品ですね。
☆☆ネタバレ注意☆☆
世の中結局お金が全てだと思わせる内容が余計虚しいですね。初めはギャツビーはどこぞの御曹司なのかなと思わせる訳ですが、実は労働者階級の出身で闇のビジネスで成り上がった。貧しい出身の者はオックスフォード大学には行けない。そういう人間があんな豪邸に住むには闇のビジネスしか無いよね。そこが一番虚しかったなあ🙇ギャツビーのお父さんの昔話はしみじみしたけど、それも結局世の中お金だという事実を象徴していた感があり、余計悲しく😢
なんだかんだ言ってもデイジーも優雅な暮らしは捨てられないから最後に選ぶのは愛でも正義でもなかったし。悲しいお話でした🙇
白い薔薇に埋もれる部屋で、デイジーが鏡の中に愛する人の姿を見つけるシーンが一番好きです。
個人的には『愛と哀しみの果て』の方が好きでしたね。実話ベースでドラマチックだったし。
やっぱりレッドフォードは素敵ですね。品があって知的です。彼の引退作品が今上映中で観たいのですが、遠くなのと時間が合わないので見れないかも😢💔レッドフォードはもうすぐ83歳。こうして見るとダニエル・デイ・ルイスの引退は早いですねぇ🙇
★★★★★