
2012 103分 メキシコ
メキシコの新鋭ミシェル・フランコ監督の長編2作目にして第65回カンヌ国際映画祭“ある視点”部門グランプリに輝いた狂気と暴力の戦慄ドラマ。妻の死後、悲しみから立ち直れない父と学校で凄惨なイジメを受ける娘が、不幸な心のすれ違いの末に辿る悲劇の顛末をアイロニカルかつ冷徹に描き出す。娘アレハンドラ役は、2008年の「あの日、欲望の大地で」に続いて映画出演は2作目というメキシコの若手テッサ・イア。
愛する母ルシアを交通事故で失い、悲しみに暮れる娘のアレハンドラと父のロベルト。2人は新天地でやり直そうとメキシコ・シティに移り住む。しかしロベルトは深い喪失感を抱えたまま、一向に立ち直れずにいた。一方アレハンドラは新しい学校でクラスメイトと打ち解けていくが、ひとつの事件をきっかけに激しいイジメの対象になってしまう。どんどんとエスカレートしていくイジメにも、たった一人で耐え忍ぶアレハンドラ。だが、心にぽっかりと穴の開いてしまったロベルトは、そんな娘の異変に気づくことができず…。
allcinemaより
久しぶりに映画を見て心がボロボロになりました。見るのに覚悟がいる映画だとは思い、一応覚悟はして見ましたがこんなにきついとは😣🙇
冒頭でロベルトが修理した車を路上に放置して歩き去るところから良からぬ予感がしましたが、以降どんどん不幸に向かい🙇
虐めのシーンが酷すぎてトラウマになった。虐める人たちは何をどうすればああいう文字通りの「人でなし」になるのか。アレハンドラは何も悪いことをしていないのに。
悲劇の結末は父と娘の心のすれ違いにあった。ロベルトは親として至らなかったが、私はこの悲劇の原因はアレハンドラにあると思う。彼女は問題を一人で抱え込み、それは父親を思ってのことだったが結局最悪の結末になった。そうなる前に行動すべきだったと思う。この結末は問題を一人で抱え込んでも解決にはならないということを示していると思う。それからあれだけ派手に虐めをしていれば絶対に見ている人がいると思うので、第三者からの告発があっても良さそうだけど。生徒たちが旅先でやりたい放題なのも違和感があった。先生は何をしていたんだろう。
お母さんが亡くなったいきさつも詳しくは説明されないのでそこがミステリーだった。そこが判れば物語の見方も変わるのかも。アレハンドラの淡々と生き抜く姿勢もイマイチ理解できなかった。
物語としては中途半端な感があったけどトラウマ度がハイパーだった。ハネケ的であるというレビューがちらほらあったのは分かる気がする。
この監督の他作品も気になるけれど、ストーリーを読んだだけでとても重い気持ちになり見るのを躊躇してしまう😭でも気になる監督です。
★★★★★★★