マルリナの明日
- 2020/01/09
- 06:30

2017 95分
インドネシア / フランス / マレーシア / タイ
インドネシアの新鋭女性監督モーリー・スルヤが、一人の未亡人の壮絶な復讐劇を、マカロニ・ウエスタンを思わせるタッチで描き、各地の映画祭で評判を呼んだ異色サスペンス・ドラマ。主演はマーシャ・ティモシー。荒野の一軒家に一人で暮らす未亡人のマルリナ。ある日、強盗団が現われ、彼女に食事を作らせた上、暴行を働く。それでもマルリナは彼らを毒殺し、自分をレイプした男の首を刎ねる。マルリナは自らの正当防衛を証明するため、刎ねた首を持って遠く離れた町の警察署へと向かう。しかしそんなマルリナを、復讐に燃える強盗団の残党たちが追い始めるのだったが…。
allcinemaより
インドネシア産ナシゴレンウェスタン。ナシゴレンて何なのか知らなかったのですが、インドネシアの焼き飯料理だそうですね。
新鮮だし面白かったです。キモおかしくそして辛いという印象でした。
荒野の一軒家に一人で暮らすマルリナの元にある日盗賊がやってきます。長髪の初老の男。信じられない位図々しく、勝手に上がり込み「客だぞ。コーヒーを入れろ。」は⁉️😮‼️誰も呼んでませんけど‼️なおも「家畜と金をもらう。仲間がもうすぐ着くので飯を用意しろ。皆でお前を犯す。」😮😮🌋そしてその通りのことが起きるがマルリナは毒を盛った料理と盗賊の刃物で反撃。男の首をはねる。そしてその首を持ってバスに乗り(😱‼️)警察に向かう。途中から追いかけてくる盗賊の残党と再度戦うことになるというロードムービーです。
やっと警察にたどり着くと警察署の警察官たちは卓球に興じていて堕落度ハイパー。マルリナが事情を話すと、レイプされたことを検査するキットが届くのが来月になると言われうなだれるマルリナ。
この件やマルリナの友人の臨月の女性は、なかなか生まれないのは逆子だからで、逆子は不倫の子供だからだと夫に詰られるシーン(友人は夫に不倫などしていないと抗議するが、夫は聞く耳を持たず友人を突き飛ばす。)で、時代錯誤も甚だしい迷信がまかり通っていること、男尊女卑、頼れる筈の警察も全く頼りにならない。発展途上地域のあるあるなのでしょうか。こういうところで女性が生きていくのは本当に大変だなと。レイプキットに関しては実情はよく分かりませんが、まだ先進国でも一般的ではないと思うので(少なくとも日本では)AEDの様に普及させてほしいと思います。
この映画ちょっとホラーテイストが入っています。マルリナの家の居間には家族の亡骸(ミイラ?)が置いてあります。部屋の隅に座らせてあり、一見座って寝ている人の様に見えます。それがマルリナの家のシーンではいつも映るので不気味な様などこかユーモラスな様な。マルリナが生首を持って歩くのも不気味ですね。日本だったら目撃者は即警察に通報だけど、現地の人たちは見て一応驚くけど「何故それを持ってるの?」と訊いてくるところが何とも言えません😅首無し遺体がギターを弾きながら歩くシーンは結構怖かったけどやっぱりどこか笑える。独特の雰囲気です。
首チョンパのシーンは本当に気分すっきり👍(笑)極悪な奴らなのでもっといたぶってからはねてほしかったけど。
道中マルリナが食堂に寄り、そこの家の女の子と心を通わすシーンが和みました。道中の景色がとても綺麗で印象に残りました。マルリナが馬に乗って一本道を行くシーンは向こう側に海が見えていて、以前道東を旅行した際、田園地帯を一人で走った時の景色に似ていて(田園の向こうに海が見える。本当に綺麗な所でした)それを思い出しました。映画の風景はもっと荒涼としていますが、なんの変哲もない殺風景な日本の住宅地に暮らしているので、ちょっと憧れます。盗賊には遭いたくないけど。
インドネシアの映画って多分初めて見ました。ちょっと世界が広がりましたね。
★★★★★★★