
2019 119分 イギリス/アメリカ
「アメリカン・ビューティー」「007 スペクター」のサム・メンデス監督が第一次世界大戦の西部戦線を舞台に、まるで全編ワンカット撮影かのような切れ目のない驚異の映像で贈る戦争アクション大作。1600人の味方の命がかかった重要な指令を届けるため、最前線へ向かって戦場を駆け抜ける2人の若いイギリス人兵士の姿を、圧倒的な臨場感で描き出す。主演はジョージ・マッケイとディーン=チャールズ・チャップマン。共演にマーク・ストロング、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ。
第一次世界大戦真っ只中の1917年。西部戦線ではドイツ軍の後退が始まり、イギリス軍はこれを好機と、追撃に乗り出そうとしていた。しかし、それはドイツ軍の罠だった。そのことを一刻も早く最前線の部隊に伝えなければならなかったが、あいにく通信手段は途絶えてしまっていた。そこで若い兵士スコフィールドとブレイクが呼び出され、翌朝までに作戦中止の命令を届けるよう指令が下る。この伝令には味方の兵士1600人の命がかかっていた。その中にはブレイクの兄も含まれている。こうして2人は塹壕を抜け出し、いくつもの危険が待ち受ける無人地帯(ノー・マンズ・ランド)へと飛び込んでいくのだったが…。
allcinemaより
とても良かったです。何よりも話がシンプルなので余計なことを考えずにストーリーに没頭することができました。映像は本当に圧巻。臨場感がありました。サントラも素晴らしかったです。
スコフィールドは初めはこの伝令役を「何で俺なんだ。他の人にやってもらいたかった。」と相棒のブレイクに愚痴っていました。ブレイクが旅の序盤で引き返したらどうだと言いましたが引き返さずに進みます。旅路は進むごとに過酷を極めますがひたすら進みます。何度も死にそうになりながら。その勇姿に胸を打たれました。
ジョージ・マッケイは兵士役がハマります。血の通った人間らしい兵士。『16歳、戦火の恋』でナチスの将校の息子役をやっていて、繊細な役どころが最高でした。本作(1917)を見て又惚れ直しました。
WOWOWのオスカーの放送のレッドカーペットに出ていました。
ジョージ・マッケイ曰く、「正確な演技を求められた。普通の映画なら良いところを繋いで使えるけれど、本作では(長回しの為)それができなかったら。」
水の中のシーンだけでも本当に大変だったと思います。本作は作品自体は話題になりましたが、俳優に関しては他作品の方が話題になっていた気がしますが、この2人ももっと話題になっていいと思います。とても素晴らしかったです。
個人的なベストシーンは終盤の最前線のクライマックスシーン。思い出すだけで胸が一杯になります。あのシーンを観る為にもう一度劇場に行きたいくらいです。
最後の最後に又大感動したことがあり。
それは字幕のメッセージ。
「○○大佐に。この物語を伝えてくれた。」
衝撃が走りました。つまりこれは実話ベースということなのですね。この○○大佐というのはサム・メンデス(監督)のお祖父さんらしく、お祖父さんは実際に大戦中、イギリス軍の西部戦線で伝令役を務めていたそうです。この逸話は感動が増幅しました。
私は映画館で映画を観るのは、話し声や飲食の音やスマホを見る人のスマホの眩しさetcがストレスで好きではないのですが、本作品は映画館で観てなんぼなので、実際にそれを堪能でき、行った価値があると満足させてくれました。
オスカー3部門(撮影賞、視覚効果賞、音響賞)受賞おめでとうございます‼️🎉✨😆✨🎊
★★★★★★★★★