タミばあちゃんの終活~いのちと向き合った1年
- 2020/05/25
- 00:10
BS-TBSドキュメントJ『タミばあちゃんの終活~いのちと向き合った1年』を見ました。
内容の詳細についてはHPをご覧ください。
この番組自体を知りませんでしたが、たまたま見つけて録画して見ました。元からドキュメンタリーは好きなので、いいもの見つけたという感じです☺️
感想は一言で言うと正に「人に歴史有り」。そして人はやっぱり故郷に帰りたいのだなと。故郷に悲惨な思い出しか無い人は勿論帰りたくないと思いますが、たみこさん(タミばあちゃん)の場合はとても幸せだったのですね。ご家族に穏やかな笑顔で「いい所よ」と仰っていました。
たみこさんはパラオで生まれたのが昭和5年。日本に帰国したのが昭和19年。帰国以来だとすると、2018年にパラオ旅行を決行したとあるので、生まれ故郷に帰るのは実に74年ぶりです。何と素晴らしいことでしょう。たみこさんは認知症なので、今回の旅行もいずれ忘れてしまうでしょうと番組のナレーターをされたお孫さんが仰っていましたが、例え脳が忘れても魂には永遠に残るだろうと思いました。
たみこさんが言っていたことで印象深かったのは御主人のことです。御主人とは30数年前に離婚していて(熟年離婚されたのですね。それも凄い)、御主人は既に亡くなられています。離婚の原因は御主人がたみこさんに出ていけと言われたことだそうで、離婚後は一度も会わなかったそうです。
たみこさんがパラオの青い海の前でしみじみと言うのです。
「(出ていけと言われても)我慢して離婚しなければ良かった。(御主人は)縁があって巡りあった運命の人ね。(お互いに我慢できれば)一緒にここに来られたかもしれない。」
とても感動しました。そのまんま映画でした。
私の昔の知人に奥さんが酷いアルコール中毒になり、暴力をふるったりする様になったので、子供たちを連れて家を出た男性がいました。その後男性はとても苦労をして子供たちを育てました。奥さんとはその後離婚しました。
その彼が奥さんのことを言っていた言葉を思い出しました。
「結婚は後悔してない。素晴らしい子供たちも生まれたし、彼女は魅力的だった」
忘れられない言葉です。どんな苦労をしても相手を悪く言わず素敵な人だった、幸せだったと言う。
そういう言葉を聞いていると人生とは美しいものだと思えるのです。
たみこさんが一番羨ましいのは素晴らしいお子さんたち(特に娘さん)、お孫さんたちがいることですね。なのでパラオ旅行も実現しました。特に娘さんのお母さんへの愛が深いですね。たみこさんは昔から気難しくて我儘だったらしいですが(ご家族談)それでも愛される素敵な人だったのですね。
たみこさんが健やかであられます様に。