草原に黄色い花を見つける
- 2020/07/12
- 00:18

2015 103分 ベトナム
ベトナムの人気作家グエン・ニャット・アインのベストセラー小説を映画化し、本国ベトナムで大ヒットした郷愁あふれる初恋ストーリー。1980年代後半のベトナムの貧しい農村を舞台に、思春期の少年の淡い初恋の行方を、切なくも甘酸っぱい筆致でノスタルジックに描き出す。監督はアメリカ出身で、ハリウッドで映画を学んだ後、祖国ベトナムに戻り映画制作を続けるベトナム期待の俊英、ヴィクター・ヴー。
思春期を迎えた12歳のティエウは、近所に住む幼なじみの少女ムーンに恋心を抱くが、その想いを素直に伝えることができない。そんなある日、ムーンの家が火事になってしまい、彼女をティエウの家で預かることに。ますますムーンのことを意識してしまうティエウだったが、当のムーンはティエウの無邪気な弟トゥオンと仲良くなっていく。そんな2人の楽しげな姿に、抑えきれない嫉妬心が芽生えてしまうティエウだったが…。
思春期を迎えた12歳のティエウは、近所に住む幼なじみの少女ムーンに恋心を抱くが、その想いを素直に伝えることができない。そんなある日、ムーンの家が火事になってしまい、彼女をティエウの家で預かることに。ますますムーンのことを意識してしまうティエウだったが、当のムーンはティエウの無邪気な弟トゥオンと仲良くなっていく。そんな2人の楽しげな姿に、抑えきれない嫉妬心が芽生えてしまうティエウだったが…。
allcinemaより
存在を知りませんでしたが、こんなにも郷愁と美しい風景に溢れた作品があったとは。。。
( 。゚Д゚。)。。。感動しました。
丁度30年前のベトナムの農村が舞台です。
とにかく農村の風景が美しいのです。子供たちはビー玉やひきがえる、手作りおもちゃで遊んでいて家にはPCも電話もTVもありません。唯一学校(子供たちは制服を着て学校へ通い義務教育を受けていました!そこは進んでいたのですね。でも80年代には農村でもそれが普通だったのでしょうか?)のガキ大将の家にはTVがあり、子供たちは家の周りに群がってTVを見ていました👀✨
そんなとてもとても懐かしい映画でした。
主人公の兄弟は貧しいながらも元気に暮らしていたのですが、お兄ちゃんが弟に嫉妬したことからとても大変な状況になってしまいました。
そこら辺から私にはとても辛い映画になりました。と言うのは私も息子が2人で年齢の離れ方、それぞれの容姿、性格までもがこの2人の特徴に近かったのです。しかもうちの場合は兄弟喧嘩でしたが、アクシデントがあってやはり弟(次男)がこの歳の頃に大怪我しました。しかもこの映画の様に私の次男はお兄ちゃん(長男)を全く恨まなかったのです。
もう昔のことですがそういうことを色々と思い出して複雑で辛い気持ちになりました🙇
普段は仲がいいのですが、長男と次男というのは性格と立ち位置が違いまして、そこから時々軋轢が起こるのですよね。もう今はうちは大人なので昔のことですが、この映画を見て思い出してなんとも言えない気持ちになりました(因みにうちの兄弟自体は今も普通に仲はいい様です)。
しかも水害で村の人々が屋根の上に避難しているシーンがあり、それが今の日本の状況と重なりそれも辛かったです🙇
印象的だったシーンは兄弟が泥の中に金属のかけらを見つけてこれは金だ、もう貧乏じゃなくなるんだと喜んだら実はそれは金ではなかったというエピソード。やっぱりお金が無いと苦労が続きます。床上浸水ぎりぎりの家の中でお母さんが子供たちにお粥を与えているのですが(おかずは何も無し。あれではちゃんと栄養が摂れない😢)お粥の量も足りなくてお母さんは自分は食べません。
弟を町の病院に連れていく時もお金が無くて仕方なく一家の唯一の財産の牛を手放すのです。その時のお父さんの表情が何とも辛そうで🙇😢
苦労しながら生きていたのだなあというのが伝わりました。
弟が天使の様ないい子でそれが胸に突き刺さりました。ちょっと信じられなかったのですが冒頭の方で兄弟で石の投げ合いをして遊ぶシーンがあり(危なすぎ😣)、お兄ちゃんがずるして石が弟に当たるのです。でも弟は怒らない。お兄ちゃんやっぱり性格悪いです😠でも弟が負傷してからは大分改善されましたが。
弟が負傷して窓辺のベッドでずっと寝ているシーンでは『我が谷は緑なりき』の末っ子を思い出しました。貧困の為に一家離散となったが、しかしあそこの家庭は本当に思いやりに満ちていて上の兄たちは弟を大切にしていた。稚拙で意地悪なティエウとは全然違う。
あと男の子の2人兄弟の泣ける映画ということで『天使の詩』(イタリア映画)を思い出しました😭
30年前のベトナムの農村の市井の人々の暮らし、美しい風景、淡い初恋、青春のもどかしさ。
そういうことに興味がある方は是非ともご覧ください。
それとエンドロールのアニメーションが大変味わい深いです。
★★★★★★★★