プレンティ
- 2020/09/17
- 05:57

1985 125分 アメリカ
第二次大戦後から十数年後のイギリスを舞台に、ある女性の悲劇を描く。自分の殻を破り、ひたすら前に進もうとする女、スーザン。しかし、彼女のその性癖は次第にエスカレートし、外交官の夫や周囲の人々を傷つけ、自分自身も精神病に至り自滅していく。M・ストリープの演技がきめ細かく、スエズ動乱を取り入れて当時の大英帝国の崩壊もチラリと入れたりしているが、全体に的が絞り切れていない感がある。ヒロインから種馬として指名されるという不思議な役を、スティングが演じている。
allcinemaより
とても悲しい話でした。スーザンは戦時中パルチザンとして活動していました。戦後は人生の模索を繰り返していましたが、どうしても戦時中の様な手応えを得ることができずフラストレーションに苛まれ精神を病み破滅へ向かいます。
メリル・ストリープは破滅する役をやると天下一品ですね。同じ時代の話でやはり破滅に向かうという内容から『ソフィーの選択』を思い出しながら見ました。あれは自分が愛した人が精神を病んでいたのですが本作は自分が病む。いずれにしてもにっちもさっちもいかない状況(生き地獄と言えるでしょう)の憤りを見事に演じていました。
スーザンは終戦間際に一晩だけ共に過ごした人(サム・ニール)を生涯想い続けます。彼が残していったカフスをいつも大事に持ち歩き、ある時にはそれを身につけ。本当に一晩一緒にいただけだったのですが。たまたまですが一つ前の映画の記事『ピクニック』の主人公の女性と同じでした。一度だけの束の間の時。それが生涯の恋だった。切ない女心😢でも分かります。女ですから。真似はできないけど。
驚いたのはスティングとメリル・ストリープのラブシーンがこの世に存在していたこと😮(画像下から4つ目)。若いスティングイケメンでカッコ良かったなあ。他の人も皆若かった。特にイアン・マッケランはお爺さんのイメージだから真っ黒な髪にびっくり(画像下から3つ目。誰でも昔は若いのですよね)。
サム・ニールも素敵だった。メリル・ストリープは美人だと思ったことが無いのだけれど本作の彼女は本当に綺麗だった。
ラストシーンの戦争が終わって喜ぶスーザンがまた悲しいのなんの🙇
IMDbでは大変高評価でメリルのベスト作品という意見もありました。私も良い作品だと思います。悲劇だけど。
人生の儚さを感じさせる作品です。
★★★★★★★★