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ウィークエンド

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2011     97分 イギリス

「さざなみ」「荒野にて」のアンドリュー・ヘイ監督による2011年作品。一夜限りのパートナーを求めて立ち寄ったクラブで出会った2人の青年が、週末を一緒に過ごす中で互いの悩みや恋愛観を赤裸々に語り合う親密な数日の物語を、リアルかつ繊細な筆致で綴る。出演は後に大ヒットTVドラマ「ダウントン・アビー」にも出演するトム・カレンと舞台を中心に活躍するクリス・ニュー。
allcinemaより

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去年観たい映画があって無謀にもマイカーを運転して渋谷まで映画を観に行きました。慣れない道をもたもた走りタクシーにクラクションを鳴らされ、もう二度とこんな無謀なことはしないと思いましたが(苦笑。映画は良かったです。因みに『ドッグマン』)、そのミニシアター系の映画館に確か本作品のチラシが置いてあって(と思いましたが記憶違いかな?)、その時に存在を知って以来私の意識の中にある作品でした。
今回ネット配信されているのを発見して見ました(『さざなみ』も好きだしその監督作品ということで)。ゲイムービーとしてはそれなりに有名な作品の様ですね?

何とも切ない話でした。一言で言うと刹那の恋の物語です。タイトルの通りある週末(一度限定)の二人の出逢いから恋に落ちてそして事の顛末までを描いた物語です。

私は刹那の恋の話がとても好きで、最近見たものだと『プレンティ』『ピクニック』有名どころだと『タイタニック』『マディソン郡の橋』、マイナーですがフランス版マディソン郡の橋という趣の『灯台守の恋』など大好きな作品が複数あります。これもその一つになるでしょう。

本作は本当に超刹那で、二人が一緒にいた時間は『ピクニック』よりは長いけれど実質2日間無かったです😢でも中身は濃かったです。彼等はワンナイトスタンドのつもりだったのですが、それ以上の特別の、おそらく生涯の宝物になる様な時間になりました。
諸般の事情があって二人一緒の未来は無いのですが(遠くの未来は分からないけれども)、人生というのはやっぱり一期一会なんだなあということを思わせる作品でした。

白眉は終盤のクライマックスシーンとしみじみとした余韻の残るラストシーン、それに続くエンディングテーマです。この曲はfeauturingとしてクレジットにもありましたが、超絶いい曲なのでご覧になる方は是非注目して頂きたいです。この曲が聴けただけでも見て良かったです。

他に個人的に好きだったのは主人公のラッセルが集合住宅の14階に住んでいるのですが、その部屋の窓からの景色がとても美しかったこと。それよりももっと好きだったのがグレンがラッセルの部屋から帰っていく時その14階の部屋の窓から地上を歩く米粒の様なグレンが俯瞰で映されるシーン。米粒の様な小さなグレンがラッセルを振り返って見上げるシーンが好きでした。
ラッセルの幼馴染みの男性がラッセルの為に一肌脱ぐシーンもとても暖かくて素敵だった。

いい話だと思いますがきつかった点もありました。
ラブシーンで一部生々しいシーンがあり、結構引いてしまいました。あとラッセルの同僚が非常に下世話なことを汚い言葉で話していたシーン。それとラッセルとグレンがマリファナとコカインをやっていたこと。グレンは何度もコカインをやっていたのであんなことをしていたら数年以内に死んでしまうのではないかと思いました。あの描写は必用だったのかな?何のために?自由に刹那的に生きていることの象徴ですか?理由が何であれ違和感がありました。コカインをお互いの喉の奥に吹きつけるシーンは初めて見ましたが、見ていて気持ち悪くなりました🤢
そういうところがきつかったです。グレンがゲイに対しての世間の偏見を度々口にしていて、ドラッグはそういう抑圧に対してのストレス発散の為なのかもしれませんが、違和感しか無いしドラッグのシーンは入れない方がいいと思います。

やっぱりゲイムービーというのはある種の生々しさは避けられないのですね。自分がストレートだから生々しく感じるというのはあるでしょうけれど。でも人を愛するということに人種や性別は関係無いということをLGBT作品を見る度に改めて思います。

映画サイトで『ブロークバック・マウンテン』を引き合いに出しているレビューが複数ありましたが、私が本作を見ながらずっと思い出していたのは『ゴッズ・オウン・カントリー』でした(ゴッズ~はイギリス版ブロークバック・マウンテンと言われている作品の様ですが😅)。ゴッズ~の方がドラマチックだったかなあ。街と田舎という舞台の差が大きいかな。あとゴッズの方は家族問題も入っていたので。ドラッグも出てこないし(ジョニーはアル中だったけど)。でも両方良い作品だと思います。

ジョニーは愛する人(パートナー)を見つけたけれど、刹那的に生きているラッセルとグレンの将来(おじさんになった時)がちょっと心配になりました。余計なお世話だけれど。


★★★★★★★




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