フォーリング 少女たちのめざめ
- 2021/01/22
- 17:37
2014 103分 イギリス
英国の若手女優たち、M・ウィリアムズ、F・ピューらが共演し、みずみずしい魅力を放った青春サスペンス。ある厳格な女子校で、生徒らが次々と失神して倒れる事態が……。
1969年、英国にある厳格な女子校。学校側に対して反抗的な生徒リディアは、父親が家から去り、母親と対立し合う毎日。そんなリディアの親友アビーはリディアの兄ケニーと肉体関係を持ってしまい、彼の子どもを妊娠するが、突然亡くなってしまう。それからリディアは、いきなり失神して倒れることを繰り返すように。さらに同校ではほかにも同様に、突然倒れる生徒や教師が次々と出現する。果たしてこの奇怪な現象の行方は……。WOWOWより
一言で言うと集団ヒステリーの話だと思います。終始不穏で近親相姦のシーンが出てきたりして言葉は悪いけど非常に胸糞悪かったです。登場人物たちも皆変。アビーのお母さんは無表情でサイボーグみたい。決して失神しない眼鏡の女の子が一番まともに見えました。
思うに厳格な女子高という環境下で思春期の情緒不安定さとこの時代の世相の暗さも相まって親友の死が引き金になりアビーは暴走した様に見えます。アビーは元から家庭環境に不満を持っていたのでそれも大きかったと思います。それにしてもアビーの兄は救い様がありませんでした。あの理解できない思考は何処から来るのだろう。アビーと兄は今後一生会わないべき。
私たち世代は『ちいさな恋のメロディー』という映画が大ブームで誰もが見たと思います。あれは1971のイギリス作品で主人公は小学生と思いましたが、あれの中でも教師が生徒に体罰を行っているシーンが印象に残っています。子供が大人に話しかけても大人たちが全く子供に注意を払っていなくてその隙に子供がお酒を口にするシーンが思い出されたりしました。
本作で一番驚いたのは校長(女性)がいつも煙草をしながら校内を歩き回っていることでした😮
因みに本作は実在した女子高の1965年当時がモデルになっている様です。不穏な時代だったということなのだと思いました。
ラストでアビーは険悪な関係だった母親との関係が修復されたように見えましたがその後はどうなったのでしょうか。
彼女には環境を変えて人生をやり直してほしいと思いました。
時代もあるけれど周りの環境(家庭、学校)はやっぱりとても大きいと思いました。
一つ発見したのはフローレンス・ピューのギターの弾き語りシーンがあり、歌が上手かったのです。彼女は実際にシンガーソングライターなのだそうでした。なるほど。
不幸な気持ちになる映画でした。
見ていて思い出したのは『ヴァージン・スーサイズ』でした。
★★☆