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ベティ・ブルー/インテグラル 完全版




1992  185分 フランス


原題の『朝、摂氏37度』とは女性が最も妊娠しやすい体温のことを言うらしい。その鮮烈な映像で口コミで公開時よりビデオや名画座上映で熱狂的信奉者を生んだ作品。海沿いのバンガローで小説を書きながら塗装業をしている青年ゾーグは、風来坊のセクシーな少女ベティ・ブルーと同棲、激しい肉欲に耽る。金に困り女装して強盗に入ったりも妊娠した彼女のため。やがて、静かな田舎町に越し、知人の手放したピアノ店を営むが、ほぼ開店休業状態で、彼は再び働きに出る。しかし、流産した彼女は精神に異常をきたし、一時も彼なしではいられない不安を自分の肉体に刻みつけ、やがて……。完全版に較べ、ゾーグの出番が少なく、激情の女ベティの突出したキャラクターが際立って、多くの(マゾ気質の)男性ファンの支持を集めたが、これが「インテグラル」を見ると変わっているのである……。2012年7月、<製作25周年記念 ジャン=ジャック・ベネックス監督監修デジタル・リマスター版>によるリバイバル上映が実現。


以上が『ベティ・ブルー 愛と激情の日々(1986)』の解説(allcinemaより )
で、インテグラルは

「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」に1時間近いシーンが追加された完全版。ベストセラーとなったフィリップ・ディジャンの小説をディジャン自ら脚色。「ディーバ」のジャン=ジャック・ベネックスが監督、「愛人 ラマン」「コールド・マウンテン」のガブリエル・ヤーレが音楽を務めた。

だそうでございます(映画.comより)






作品の存在自体を知りませんでしたがストーリーを読んで是非見たいと思いレンタルで見たのですが何故か知らないけどインテグラルしか無かったのです
できれば世に出た最初の方を見たかったなぁと思いました

私はインテグラルしか見てないのですがオリジナル版(1986 121分の方)を見てない私でもおそらくはそっちの方がまとまりがいいだろうなぁと思いました
しかし私はこの様な破滅的な話をこよなく好むのでインテグラルも長いとは思ったけど飽きなかったし楽しめました

映像ではとにかく色が印象的でした
特にブルー、グリーン、イエロー、ゴールド
シーンは最初にベティがゾルグの住まいにやってきたところが好きですね
バッグが入り口の床にドカッと落ちる
それをゾルグが拾って部屋の中へ運びベティの表情が華やぐ
ナイスです(〃∇〃)
他にもベティが車のボンネットの上に座ってるシーン(「お尻を暖めてるの」の台詞がナイス!)、どぎつい緑色のアイスを舐めてるシーン、バースデーケーキのシーン・・・数え切れない位すてきなシーンがありました

ストーリー的には非現実的で賛同できない(^_^;)
ベティは精神を病んでいるので奇行は致し方無い
でもゾルグは・・・あまりにもその日暮らしすぎるかな~
ドラッグやらないとまともに小説書けない(?)のも問題だね(-_-;)
でもそういう不甲斐ない何の信条も持たない男が一人の女性を愛し貫くところにこの作品の意味があると思う
この作品のレヴューでベティはいい女だけど俺ならこんな狂った女とはすぐ別れるという内容のものがあった
普通の人はそうだと思う
ゾルグはベティのそのままを真っ直ぐに愛する(劇中に『べティは俺の全てだ』という台詞がある。そのまんまですね)
私はそこが好きだ(T_T)

フランス映画にはこういう図式のものが多い
『仕立て屋の恋』や『髪結いの亭主』(〃∇〃)他にも沢山傍から見てると「何故?」と思うけど本人(男)真剣なのである
だから私はフランス映画が好きだというのもあるな~

この作品は一言で言うとベティ役のベアトリス・ダルの映画だけど私はゾルグ役のジャン・ユーグさんもそういうゾルグをきちんと演じていて良かったと思う
この人は他に『甘い嘘』がとても好きです
甘い嘘はちょっと悲しいサスペンス(不条理サスペンスとも言える)でジャンという名でやっぱり物書きの役をやっています
機会があったら御覧ください
この人監督作品があるのですね『裸足のトンカ』という作品。スポーツがらみのロマンスらしい
是非見たいのですが入手困難と思われます(と思ったらなんと日本版のDVDを発見!!奇跡だ~)
そちらも是非見てみたいです

あとこの作品て無修正というのですか?モザイクがかかってないので超驚きました
@_@。でも別に嫌らしさは感じません

個人的にはオチがイマイチ納得いかないんですよね
ここも「何故?」かな~
ラストが悲しくて涙が出るというレヴューもあるようでしたが私は全然涙が出ませんでした
多分「何故?」があったからかも・・・
でも・・・本編が終わりエンドロールが始まった時に急に悲しくなりました
ラストの映像もブルーが基調でとても美しくエンドロールのBGMの切ない曲とともに余韻が残りました


この作品を見て思ったんだけど『殺意の夏』と非常に被りませんか??




非常に魅力的だがエキセントリックで手に負えない彼女(彼女の心に闇がある)
彼女の方から彼に近づく
愛し合うが彼女側の理由で軌道修正できなくなっていく

そっくりでしたね~殺意の夏は一応サスペンスなのでそこがベティ・ブルーと違いますが彼が心から彼女を愛するところ
それ故苦しむところが同じ
これどっちか好きな人は必ず両方気に入ると思うのでお勧めです
映像的にはベティ・ブルーの方が印象的だけど(でもイザベル・アジャーニが綺麗なので私はそれだけで十分だった)破滅型ストーリーが好きな方にはお勧めです
因みに私は殺意の夏の方が好きです
こちらはラブストーリーでもあるのですが家族のヒストリーが根底にあるファミリーストーリーで彼女の心の闇の根が深くその理由も明かされてるので理解し易かった

ベティの場合悲しみは深いけど生い立ちとか全然出てこないのでその理由が分からないのは個人的には残念でした
でも好きな映画です



DVDにて
☆☆☆☆☆☆



コメント

No title

ヴォスさん


私もフランス語だから全然意味分からなかったけど意味が分かって良かったです!!
今年無修正版が新しく出て又人気再燃みたいですね
ていうか永遠にマニアに支持される作品なんですね

ハイランダー症候群て初めて聴きましたなんじゃそりゃ~
(@o@)(笑)
調べてみよう♪

No title

なつかしい映画ですね☆
原題が『朝、摂氏37度』とは知らなかった。

イザベル・アジャーニも綺麗でしたね。年をとらないハイランダー症候群だとか!?

No title

tedさん

お勧めです!!
是非御覧ください☆彡

No title

「ベティ・ブルー」ってちょっと気になってました^^;
何故かレンタル屋行くと、目に入るんですよ…笑。
何でかはわからないんですが^^;笑。
内容も記事を読んで初めて知りました…笑。
自分もいつか借りて見てみます!

No title

おねむさん

早速のご訪問、コメントありがとうございます(^-^@)

両方御覧になっているのですね
嬉しいですね~(*^_^*)
そうか~あれは彼の愛情・・・(T_T)
はい、殺意の男性可愛そうでした
あれも愛を貫いたんですよね
あれはお父さんと娘の絆が良かったです
「お前の為ならなんだってやった。」
(T_T)深く心に残りました

因みにティム・ロスも好きです♪最近は追ってないんですが才能のある人ですよねっ☆彡
ティム・ロスと言えばいつぞやのカンヌでモニカ・ベルッチと手を繋いで登場してキスもしてましたがまぁパフォーマンスだけど人妻なのに大丈夫ですかと思ってしまいました(笑)

No title

danceさん

有名らしいですがタイトル位しか聞いたことがありませんでした(^_^;)
凄く熱狂的なファンが多いようですね
それも分かりますね(^-^)

今作も殺意の夏も是非どうぞ(^-^@)

髪結いの亭主最高ですよね
私あの奥さんの気持ち凄く分かるんですよね
幸せな内にということですよね

No title

ずいぶん昔にVideoでインテグラルを観ました。当時は、ジャンユーグアングラードが好きだという理由で観たのですが、観ているうちに、自分も37.2度くらいの微熱が出たような気分になりました。最後に、ああしたのは、生きにくい彼女をこれ以上苦しめたくないという、彼の愛の表れでしたね。
殺意の夏の方が、内的な部分がわかりやすくて、みやすかったです。パンポンでしたっけ…呼び名⁇、あの男性気の毒すぎでしたね(^^;;

No title

この作品は有名てますよね!でもまだ見てないんですよ(笑)髪結いの亭主はハマりましたね。ルコント作品でしたよね。ジョシュフォールの踊りも完ぺきだったし(笑)好きな作品です。この作品も殺意の夏も裸足のトンカも見て見たくなりました。

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