在りし日の歌
- 2021/02/21
- 16:20

2019 185分 中国
「ルアンの歌」「北京の自転車」のワン・シャオシュアイ監督が、1980年代から2010年代の中国で時代に翻弄された一組の夫婦の激動の30年を見つめたヒューマン・ドラマ。主演は本作の演技でみごとベルリン国際映画祭の男優賞と女優賞のダブル受賞に輝いたワン・ジンチュンとヨン・メイ。1980年代の中国。地方都市に暮らすヤオジュンとリーユンの夫婦は、工場で働きながらひとり息子のシンと幸せな日々を送っていた。しかし、リーユンは2人目を妊娠してしまい、“一人っ子政策”のために堕胎させられたうえ、手術時の事故で二度と妊娠できない身体になってしまう。そんなある日、仲の良い同僚夫婦の息子に川遊びに誘われたシンが事故で命を落とす。絶望に打ちのめされた夫婦は、住み慣れた故郷を離れ、すべてのしがらみを断ち切って見知らぬ町に移り住むが…。
allcinemaより
2作品続けて3時間超の映画を見ました。両方たまたま中国作品。本作は冗長さは全く感じませんでした。
本作は上映していた時から観たかったのですが近くに来なかったので見れるのを待っていました。やっと見れて感無量です。とても素晴らしかったです😭😭😭💘
一言で言うと「人間万事塞翁が馬」な物語です。
『喜びも悲しみも幾歳月』の中国版という趣です。灯台守の話ではありませんし時代も国も違いますが市井の夫婦が幾多の困難を乗り越えて一生懸命生きてきた軌跡というところが共通しています。時代は違いますが共に激動の時代でした。一つ違うのは灯台守の夫妻は長男を失うのですが彼らには娘がいました。本作の夫妻は養子を迎えました。
いやー。。。この感動は『芳香 Youth』以来です。言葉にならないという感じなので是非未見の方には作品を見て頂きたいです。映像、演技、ロケーション、ストーリー、音楽。素晴らしいです。特に冒頭の俯瞰の映像が忘れられません。夫妻を演じた俳優がベルリン国際映画祭で二人揃って最優秀男優・女優賞受賞も納得の渾身の演技でした。
久しぶりに生きてて良かった(こういう映画を見るために生きている)と思わせてくれた素晴らしい映画でした。
これこそ映画でしょうと個人的には思いました。
★★★★★★★★★★