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水を抱く女

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 2020  90分 
ドイツ/フランス

「東ベルリンから来た女」「あの日のように抱きしめて」のクリスティアン・ペッツォルト監督が水の精“ウンディーネ”の物語を現代のベルリンに置き換えて描いたダーク・ファンタジー・ラブストーリー。哀しい宿命を背負ったヒロインが織りなす切ない愛憎の行方をミステリアスかつ幻想的な筆致で綴る。主演はペッツォルト監督の前作「未来を乗り換えた男」に続いての共演となるパウラ・ベーアとフランツ・ロゴフスキ。ベルリンの都市開発を研究する歴史家ウンディーネは、恋人から別れを告げられ深い悲しみに暮れていた。そんな彼女の前に潜水作業員のクリストフが現れ、やがて2人は深く愛し合うようになるのだったが…。

allcinemaより

  
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監督が好きだし、パウラ・ベーアも好きなので是非観たいと思いました。それ以外は何も知らずに観ましたが、フランツ・ロゴフスキ(好きです)も出ていたので尚良かったです。

冒頭の数分間でほぼ満足してしまいました。美男美女が神妙な面持ち。風に揺れる解れ毛。教会の鐘の音。石畳。如何にもヨーロッパ映画ならではの雰囲気。素敵すぎ😢💘

何とも不思議な映画でしたね。ロマンスですが、ファンタジーとホラーのテイストがありました。この監督の作品は(全部は観ていないけど)基本不穏でしたが、本作も案の定。何か不幸なことが起こりそうで、はらはらしながら観ていましたが、やっぱり起こってしまうのですよね。でもストーリーも映像もとにかくドラマチックで詩的です。本作はウンディーネとクリストフの出会いのシーンが秀逸です。ちょっと痛々しいしあんなことってあるのかなとも思いますが。それと演出の為に小さな命を犠牲にするのはやめてください。

途中までほぼ満足して観ていましたが、あるシーンがあまりにも有り得なくてちょっとドン引き。興醒めしました。他にも非現実的なシーンはありますが、それは逆に良かった。でもあの(ドン引きした)シーンは。。。有り得ません。。。🙇それでも、それを差し引いてもやっぱり好きなタイプの映画でした。バッハの曲も映像によく合っていました。この二人の主演だった『未来を乗り換えた男』よりもこちらの方が良かったです。

ラストはイマイチ意味がよく分かりませんでした。起こったことは分かるのですが、その後はどうなったのかなと。現実的に。

しかし悲しい話でした🙇本作を観てオゾンの『婚約者の友人』と重なりました。共にパウラ・ベーアの主演というのがあるのですが、水絡み、執念を持つタイプの女性というところが。やっぱりパウラ・ベーアはいいなあ。幸せな女性の役を見たことが無いけれどそれが似合いますね。

本作はベルリンの歴史の勉強にもなります。巨大ナマズも見れます(ちょっと怖いけど幻想的なシーンです)。ウンディーネはアレクサンダー広場の近くのアパートに住んでいました。そのままですがファスビンダーの『ベルリン・アレクサンダー広場』を思い出しました。あれも不穏な話でした。

因みに観客数は少なかったですが、私以外の観客は皆男性でした。若い人もおじさんもいました。意外だったので嬉しいです。そう言えば『ミナリ』も結構男性の方も観ていました。
最近映画館で観た中では一番タイプの作品でした。観て良かったです。


★★★★★★☆

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