砕け散るところを見せてあげる
- 2021/04/24
- 15:42

2020 127分 日本
竹宮ゆゆこの同名ベストセラーを「弾丸ランナー」「jam」のSABU監督が主演に中川大志と石井杏奈を迎えて映画化したサスペンス・ミステリー。共演は井之脇海、清原果耶、松井愛莉、北村匠海、堤真一。高校3年生の濱田清澄は、学校でいじめに遭っている孤独な少女・蔵本玻璃に出会い、救いの手を差しのべる。少しずつ心を通わせていく2人だったが、玻璃には誰にも言えない秘密があった。そんな玻璃を自分がヒーローとなって救いたいと強く願う清澄だったが…。
allcinemaより
タイトルが気になり(何が砕け散るのだろう?と)鑑賞。事前知識ほぼ無し。原作は未読です。
いやーこれ凄い話でした。びっくり😮前半は結構退屈でしたが後半で驚きの展開。普通の学園ものかなと思いきやそうではなく。PG12であるのはそういうことか。
こういうことは実際世の中にあることです。残念ながら。それ以上は何も言えませんが。楽しい気持ちにならない作品であることは断言できます。希望の要素が全く無い訳ではありませんが。暴力シーンがありますのでそういうのが苦手な方は御注意ください。私は途中から血圧が上がり息苦しくなりました。かなりショッキングです。
気になった点。
はる(漢字で変換できません)の吃音シーンがとても不自然で違和感があった。すぐに治るのも違和感。吃音ではないシーンでは非常に明快に(女優さんの様に)話すのでそのギャップも違和感があった。これらを全部完璧に演じられるのはベテラン女優じゃないと無理かな。年齢的に若い人じゃないと駄目な役だけど💧実際にこの役は難しいと思うなあ。頑張ってはいましたが。
清澄が状況や気持ちを逐一言葉で説明するのが違和感があった。気持ちを言葉にするのは良いけれど、状況を言葉で説明するシーンは「それ見てれば分かるけど。言わなくても」と思ってしまった。
もう一つ二つ気になったところがありますがネタバレになるので言えません。
序盤で落ちが分かります。なので落ちが分かった状態でそこまでの起承転(既に分かっている)結を見ることになります。「転」がかなりびっくり。ドラマチックでもあります。そして終盤で「砕け散る」の意味が分かりました。この物語は複数のものが砕け散るのですが(おはぎとか)この作品のタイトルの砕け散るが示すものはあれです(何?)。それは言えませんが希望の象徴とだけ言っておきましょう。
ストーリー自体は突飛とは思いません。しかしこれが事実なら悪夢そのものです。
感動したのはこの二人みたいのをソウルメイトと言うのだなあと。出逢うべくして出逢った。そこは本当に感動した。
ラストシーン泣ける😢。ああいうのを幸福って言うんだよね。
木野花さんが意地悪おばばじゃない役初めて見ました👀💡
堤さんはやっぱり凄い。
私も高校時代に苛められていたのでそれを思い出して嫌な気持ちになった。はるみたいに露骨にじゃなかったけど結構嫌がらせされていたので。苛めって普段は思い出さなくても心に受けた傷は消えることは無いんですよね。だから絶対にしないでね。
本作を見ながら思い出した映画。
『横道世之介』
『サイモン・バーチ』
『糸』
観て良かったです。
★★★★★★☆