佐々木、イン、マイマイン
- 2021/05/23
- 20:28

2020 119分 日本
「ヴァニタス」の内山拓也監督が「his」の藤原季節を主演に迎えて贈る青春ドラマ。共演は本作の原案に加えて共同脚本も務めた細川岳。他に萩原みのり、村上虹郎。俳優を目指して上京したものの、鳴かず飛ばずの日々を送る石井悠二。ある日、バイト先で旧友と再会し、高校時代にカリスマ的存在だった同級生の佐々木のことを思い出す。佐々木コールが起こると、どこであろうとすぐに脱いで踊り出すような破天荒でお調子者だった佐々木。そんな佐々木と仲間たちとの楽しくもほろ苦い青春の日々が脳裏に蘇ってくる悠二だったが…。
allcinemaより
劇場で観たかったのですが、こちらには全く来なかったのでやっと見れて嬉しいです。惜しむらくは事前に落ちを知ってしまっていたことです。なにも知らずに見たかったです。
切ない作品でした😢一番印象的だったのは勿論佐々木です。原案、共同脚本、そして佐々木を演じた細川岳が佐々木(佐々木のモデルになった人物)のことを「自分が会った中で一番魅力的な人物」と断言していることに感動しました。凄いなって。芸能界にいるなら周りに才能がある人は沢山いると思われますが、一番魅力的だった人は一般の人で学生時代の同級生?というところが凄い。本当に強烈で魅力的な人だったのでしょうね。私も学生時代にお調子者で目立ちたがり屋の人はいましたが佐々木みたいなインパクトがあるタイプではなかったです。以降も自分の人生にはああいう強烈な人はいませんでした。細川岳は佐々木のことを「どうしても映画にしなくちゃならない」(元は小説にしたかったそうですが)と思っていたというところからも思い入れの強さが伝わりますね。
個人的な話ですが学生時代お調子者の人がいたと書きました。この人をAとします。同級生にもう一人別のタイプの目立ちたがり屋の人がいました。この人をBとします。Bはカリスマという感じではなかったですが、要領が良くて我が儘で当時からやりたいことをやっていました。Bは華やかな世界で若くして成功して今もずっと成功しています。私は学生の時から思っていました。AもBも目立ちたがり屋だけれど、将来有名になるのはBであると。その通りになりました。でも私は今もBが嫌いです。我が儘で意地悪だったから。何が言いたいかと言うと私が惹かれるのはAでもBでもなく佐々木です。人間として魅力的ですね。実際につきあうのは無理だと思うけど。
心に残ったシーンは赤ちゃんのシーンと朝焼けのカラオケ店の前
。美しく切ない😭そして「プカプカ」‼️「化粧」に触れている人が多いですが私はプカプカがツボでした。この曲を初めて聞いたのはいつか覚えていませんが、初めて聞いた時から何て切なくて素敵な曲なんだろうとずっと思っています。この映画にぴったりです😢💘
個人的にラストシーンはあまり好きではなかったです。あそこで一気にファンタジーになってしまったという感じなので。でも落ちはあれしかないだろうというのも分かるんですよね。個人的にはあれは幻想なのだという説明が欲しかったです。その方がリアリティがあったと思う。でもその説明をするのは野暮だというのも分かります。何とも言えません😑ポイントは彼女の涙ですね。車の中の。あれが全てを物語っていましたね。あの涙は本当に切ない🙇
エンドロールが始まって最初のクレジットが藤原季節だったのが、え??何で?と思ってしまいました。先頭は佐々木でしょ?主役は佐々木だものと。藤原さんは良い俳優ですがこの話の主役は佐々木です。
しかしあの四人組いいですね。男っていいなって思いました。佐々木が石井に5年ぶりにいきなり連絡して来て、石井は「お前いつも急だな」とは言うけど責めたりしない。あれが女子だったらきっとごちゃごちゃするので。
友達の家でうだうだする。友達とバッティングセンターに通う。それがなんと貴重で素晴らしい季節であることか😢
タイトルが最高ですね。冒頭のジャケットは映画を観る前は何も思いませんでしたが、映画を観た後は驚きました。
最近観た邦画で一番インパクトがあったし一番切なかったです。
★★★★★★★☆