幸せの答え合わせ
- 2021/11/11
- 23:39

2018 イギリス 100分
アネット・ベニング、ビル・ナイ、ジョシュ・オコナーの3人が、夫から突然離婚を切り出した熟年夫婦とその息子を演じる人生ドラマ。「グラディエーター」「マンデラ 自由への長い道」などの脚本で知られるウィリアム・ニコルソンが、自身の両親との実体験を基に、自ら監督も務めて映画化。イギリス南部の風光明媚な海辺の町シーフォード。穏やかだった結婚生活が29周年を迎えようとしていたグレースとエドワードだったが、一人息子のジェイミーが久々に帰郷した週末、突然エドワードが離婚を切り出す。自分と同様にエドワードも幸せだと思い込んでいたグレース。思いもよらぬ夫の宣言に取り乱し、怒りを爆発させる。ジェイミーは自らも動揺しながらも、現実を受け入れられずに混乱する母を支えようとするのだったが…。
allcinemaより
この字幕は一部私が見たものとは違います。意訳の部分がありますね。
作品の存在を知りませんでしたが、主演がビル・ナイ、アネット・ベニングと知った瞬間に見始めました。夫妻の一人息子役がジョシュ・オコーナーでなお美味しい😃💓
木下グループの作品で世界で公開された様ですが、日本が最初で今年の6月。うちの近くには来なかったのだと思います。来てたら絶対に観ていると思うので。
見ながらとてもリアルだったのでこれは誰かの実話だろうなと思いましたがやはりそうでした。脚本のウィリアム・ニコルソンの御両親のお話。映画では結婚生活29年で破局になっていますが、実際は33年間とのことです。ということはウィリアムさんはジェイミーの立場だったということですね。随分大変でしたね😢しかも一人息子さんの様ですので。
本当にきつい話です。この様な体験をした人が見るとかなりきついでしょうね。私ですが(笑)全部同じではないけどこんな感じの経験をしました。見ながら「私のこと?」と思いました(苦笑)。
だからお互いの気持ちがとても分かりましたね。つまり二人は永遠に平行線なのです。その場合は別離か諦めるしかない(主張せず共存のみに徹する)ですね。グレースは自分の主張を決して変えない。諦めることもしない。「あなたは私の話をもっと聞くべき。私も聞く。そうすれば二人はもっと歩み寄れる。」でも実際はそれは無理。エドワードはグレースが求めるものは持っていないから。逆も然り。二人は別れた方が幸せになれる。しかし実際に別れるのは簡単なことではない。ましてや60代。レビューで「『マリッジストーリー』の60歳バージョン」というのがありましたが確かに。マリッジストーリーはまだお互い若かったからまた次がある。でも60歳だと事情は違う。しかも夫の方は既に愛人がいるのだから穏やかではない。明らかに不公平。グレースにとっては本人が言っている様にこの苦しみは殺人と同じ。彼女は死を考えます。
二人の間に入った息子のジェイミーももがき苦しんでいました。可哀想に😢💔彼は我がことの様に苦しみ両親に最善を尽くしました。本当にいい息子。私の息子と大違い❗(愚痴でごめんね😅)。その苦しみは素晴らしい作品となりましたね。この映画を見てもう大丈夫でしょうか。それともまだ心は痛むのでしょうか😢私はこういう身内の実話ベースの話がとても大好きで、例えば『イーダ』『COLD WAR あの歌、2つの心』『クロワッサンで朝食を』。実話ベースだと思うと興味深いしとてもワクワクします。ベニング主演の『20センチュリーウーマン』もそうでしたね。あれも心に残る作品でした。
アネット・ベニングが秀逸と思いました。彼女のイギリスアクセントが酷いというレビューがありますが(アメリカ人ですからね)そこら辺は分からないので気になりませんがイギリス人には気になるのでしょうね。ビル・ナイは普通に良かったですが別の俳優でも良かったかもしれません。あまり特徴がない人物像だったので。ビル・ナイは真面目な役をやっても何処かコミカルな雰囲気が魅力だと思うのですが本作はそういう役では無いのですよね。勿論悪い筈はないですが。ビル・ナイは最近では『MINAMATA』の編集長役で観ましたが罵詈雑言吐くけど人間
らしくて印象的な役でした。やっぱりビル・ナイはいいなあと思いました。ジョシュ・オコーナーはさんざん書きましたがやっぱりいい俳優ですね❗
熟年離婚の映画と言えばイザベル・ユペールの『未来よ こんにちは』を思い出しました。こちらも夫の方から切り出されます。でもその原因が夫妻の娘が父親の不倫現場を目撃したことからなのでちょっと複雑でしたね。こちらの場合は晴天の霹靂なのは同じですが妻側はもう少しさばさばしていましたね。
木下グループ素晴らしい👏これからも期待しています。
★★★★★★★★