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ワタシが“私”を見つけるまで

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2021    アメリカ 99分

アメリカの家庭でそれぞれ養子として育った3人のティーンの少女が、血のつながった従姉妹であることを発見します。オンラインで対面した彼女たちは、複雑で情緒的な疑問に直面。答えやつながり、失われた過去を探して、またとない経験が待ち受ける中国への旅路にともに乗り出します。

IMDbより



良いドキュメンタリーだったと思います。私は中国の一人っ子政策についてよく分かっていませんでした。この子達は若いのに?と思ったのですが一人っ子政策は2014年まで施行されていたのですね。本当に長きに渡って。

主人公の女の子たち、政策によって実子を手放した親たち、彼女たちを養子に迎えた育ての親たち、彼女たちを施設で世話をしたナニーたち、彼女たちと実親との架け橋となるべく、実親を探す仕事の女性。それぞれの気持ちが本当に複雑に存在していてしみじみしました。

本作を見ていて思ったのは男尊女卑の根強さです。男の子が産まれると喜ばれ大切にされる。女の子だと捨てられる。養子に出された子供たちの実の親を探す仕事の女性の身の上も悲しかったです。「私も女の子だったから捨てられるところだったが祖父母が反対したので免れた。」話しながら泣きだしました😭『ハチドリ』は韓国作品ですがやはり男尊女卑が酷かったですね。今日たまたまデュラスに関する記事を読んだのですが、デュラスのお母さんも弟ばかりを大切にしていたと😞🙇💨

この作品を見たあとに『一人っ子の国(原題ONE CHILD NATION)』を見ました。町山さんの解説で壮絶な内容なのは知っていましたが、想像以上で気分が悪くなりました。あまりの異常さにホラー映画より怖いです。一人っ子の国を監督したのはアメリカに移住した中国人女性ですが彼女も男尊女卑を経験していました。彼女には弟がいて、その弟が言っていた言葉が印象的でした。「自分だけが特別扱いされていたと知って凄く悲しかった。不思議なのは母親他身内の女性たちもそうだった(姉よりも僕を可愛がった)こと。同じ女性なのに。」長く続いてきた因習というのは悲惨なものだとしみじみ。

本作の主人公の女の子たちは実の親に手放されたのは悲劇でしたが、愛情深い育ての親に大切に育てられたのは幸運でした。一人っ子政策で命を落とした子供たちも沢山いる様なので。いちばん涙が出たのは彼女たちと里子に出される前に彼女たちを育てたナニーとの対面です。育ての親も一緒でした。泣かずに見られませんでした。育ての親がナニーにペンダントをプレゼント。「とても大切なものなの。あなたに持っていてほしい」「毎日着けるわ☺️」どっと涙が出ました😭💘

人間の罪の深さを感じる映画でした。中国は旅行で行きたいとは思うけど正直生まれなくて良かったです。それにしてもアフリカの女性性器切除などもそうですが一部の人間は残酷すぎます。本当に悲しい😞

『一人っ子の国』はかなりヘビーですが、本作は見終わったあとに希望もありますのでお勧めできます。


★★★★★★☆

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