RUN.
- 2021/11/24
- 10:06
2020 アメリカ/カナダ 90分
「search/サーチ」のアニーシュ・チャガンティ監督が車椅子の娘を溺愛する母親の狂気の暴走を描いたサイコ・スリラー。献身的に支えてくれる母への疑念が芽生え始めた車椅子の少女が、やがて恐るべき真実に近づき、必死の逃亡を図る恐怖の行方をスリリングに描く。出演は母親役に「キャロル」「ミスター・ガラス」のサラ・ポールソン、その娘役で新人のキーラ・アレン。
郊外の一軒家に暮らすシングルマザーのダイアンと娘のクロエ。生まれつき体が弱く、車椅子生活を余儀なくされていた娘をダイアンは溺愛し、献身的に世話してきた。一方クロエは車椅子のハンデにも常に前向きで、大学へ進学し自立しようと勉学に励んでいた。そんな中、母親が新たに用意してくれた薬に疑問を抱き、自分で調べようとするクロエだったが…。
郊外の一軒家に暮らすシングルマザーのダイアンと娘のクロエ。生まれつき体が弱く、車椅子生活を余儀なくされていた娘をダイアンは溺愛し、献身的に世話してきた。一方クロエは車椅子のハンデにも常に前向きで、大学へ進学し自立しようと勉学に励んでいた。そんな中、母親が新たに用意してくれた薬に疑問を抱き、自分で調べようとするクロエだったが…。
allcinemaより
宇多丸さんが傑作だと言っていたような記憶があり、ネット配信で見かけた瞬間にすぐに見ました。面白かったですねー👍✨searchも面白かったけど、個人的にはこちらがより面白かったです。一番怖いのは人間だというのを象徴している作品ですね!
最後までハラハラしながら見られました👀💥本作がデビューのクロエ役のテキーラ・アレンが実際に車椅子で生活されている方なので臨場感がありましたね。主人公が実際に車椅子に乗っている方、お母さんが娘さんに過干渉というところが『37セカンズ』を思わせましたが、37のお母さんは本当に優しいお母さんだったけど本作のお母さんはサイコです。とにかく絶対面白いのでお勧めします。ポイントはラストシーンです。いちばん怖いシーンですね。やっぱり一番怖いのは人間ですね
((((;゜Д゜)))
本作は実際にあった事件がベースになっている様で(公言はされていないらしいですが)、ディーディー・ブランチャード殺害事件という事件で、ネットで概要を読んでみたら確かに本作と同じ設定になっていました。今までに聞いたことの無い異様な事件で、ミュンヒハウゼン症候群という言葉も初めて知りました。私は結構犯罪事件簿ヲタですが、ディーディー・ブランチャード事件も知らなかったし、他にも知らない事件が沢山あり、全然マニアじゃないなと実感。それにしても人は苦境に立つと精神を病む人が少なくないのだなと。そうでない人も沢山いる訳ですが。先日Netflixの犯罪事件簿ものを見ていたら映画『モンスター』のアイリーン・ウォーノスの事件があったのですが、とにかくウォーノスの生い立ちがあまりにも悲惨で本当に可哀想でした。勿論犯罪の言い訳にはなりませんが。ウォーノス事件の捜査にあたった警察官が言っていました。「生い立ちには同情するが、同じ様な境遇でも罪を置かさない人たちは沢山いる」ディーディー・ブランチャードは自分の不幸を娘に注いでしまったのですね。何とも不幸な話です。
RUN.は近年のサンペンス作品では見た中で一番面白かった気がします。
以下蛇足
ディーディー・ブランチャードの娘の名前がジプシー・ローズという名前で、wikiで見ていたら下の方にジプシー・ローズ・リーという人の見出しがありました。知らない人でしたが、見てみたらストリッパー、女優、作家だった人で特にバーレスクのスターだったそうです。その人がオットー・プレミンジャー(映画監督)との間に子供を生んでいると知りました。オットー・プレミンシャー作品で印象に残っているものが幾つかありますが、特に『バニーレイクは行方不明』がインパクトが強烈でした。町山さんのトラウマ映画館にも取り上げられている作品です。バニーレイクもそうですが、サスペンス作品は昔の作品の方がインパクト大のものが多い気がします。ヒッチコック然り。あとディーディー・ブランチャードの娘の名前ジプシー・ローズ命名の由来のひとつに父親がGNRのファンだったというのも、へぇーと思いました。本当に蛇足ですが、こうして一つのことから次々と「へぇー😮」が増えていくのも映画の楽しさの一つですね。
★★★★★★★