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声もなく

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2020       99分  韓国

「バーニング」のユ・アインが貧しさゆえに犯罪組織の下請け仕事を請け負う口のきけない青年を演じたサスペンス・ドラマ。ひょんなことから誘拐された少女を預かることになった主人公が、少女との間に絆を育んでいく奇妙な共同生活の顛末を描く。監督は本作が長編デビューとなる注目の新鋭ホン・ウィジョン。
 相棒のチャンボクとともに犯罪組織から請け負う死体処理で生計を立てる口のきけない青年テイン。ある日、いつも
と違う依頼に困惑する。それは、身代金目的で誘拐した11歳の少女チョヒを預かるというもの。1日だけという約束で渋々ながらも引き受けるテイン。しかしトラブルが重なり、身代金が払われる気配のないチョヒの面倒を見続けるハメになるテインだったが…。

allcinemaより

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久しぶりに好みの映画でした。オリンピック観戦の合間にわざわざ朝イチで劇場に行った甲斐がありました。

ユ・アイン主演。野中の一軒家に住んでいる。貧しさ故に不幸な方向へ向かう。というところが「バーニング」と共通していました。作風は全く違いますが不幸な話のところは同じ。

貧しさ故に犯罪組織から請け負う死体処理で生計を立てている青年。子供の誘拐。子供の人身売買。というとんでもない背景の話なのだけれど全体的にコミカルに作ってあるので笑わせてくれるところが良いです。例えばテインの相棒のおじさんがテインと死体を山に埋めるときに「あ、方向を間違えた!北枕にしないと駄目だ。やり直し。」でテインがっくり😞💨犯罪の片棒を担いでいるのに真面目で律儀なおじさん🤣ナイスなユーモアセンスです。

見所はテインが少女に心が傾いていく過程ですね。泣けるものがあります😢死んだやくざの着ていたスーツを身につけて少女の元へ向かうのが又泣けます。ジュリーの歌を思い出す(せめて少しはカッコつけさせてくれ😢)。

結末は個人的にはちょっとあっけなかったので、もう少し細かく描いて欲しかった。テインのその後を思うと非常にやるせないものがありますが、やはり犯罪組織と関わるとろくなことにならないということですね。早く足を洗って平和に暮らして欲しかったのに🙇

★★ネタバレ注意★★
で、お金はどうなったの?そこをちゃんと描いて欲しかったんだけど。

婦人警官の描写は。。。何とも言えないなあ。笑えると言えば笑えるけれどちょっとリアリティに欠けるし、ああいうことを子どもたちに見せて欲しくなかった。変態おじさんに見える警察官はびっくりだった(笑)

全ての不幸の根本は貧困にあるというところが悲しかった。でも貧困を犯罪の言い訳にしてはいけない。貧困の星の元に生まれた青年の悲哀が伝わる佳作と思います。

夏に庭で皆で遊ぶシーンは最後の構図が分かって切なかった🙇『ベイビーティース』の海辺のシーンを思い出した😢

本作を見ていて思い出したのは『ぼくは怖くない』と『ゲディ家の身代金』。根底にあるのは貧困とお金への執着。男尊女卑。テインの妹も誘拐された女の子も将来が気になりますね。


★★★★★★★









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