少年の君
- 2022/02/21
- 01:59

2019 135分
中国/香港
俳優としても活躍するデレク・ツァンが監督を務め、「サンザシの樹の下で」のチョウ・ドンユイとTFBOYSのジャクソン・イーが主演し、第93回アカデミー賞国際長編映画賞にもノミネートされた社会派青春ラブストーリー。壮絶ないじめや苛烈な受験戦争など過酷な日常を送る孤独な少年少女が出会い、心を通わせていく切ない純愛の行方を、サスペンス要素を織り交ぜた悲壮感漂う筆致で描き出していく。
進学校に通う優等生のチェン・ニェン。借金取りに追われる母親と暮らす彼女にとって、貧しさから抜け出すためには、全国統一大学入試(高考)で優秀な成績を取って一流の大学に進学するしか道がなかった。そのためにひたすら勉強に打ち込む日々。そんなある日、同級生がいじめを苦に自殺する事件が起こり、今度はニェンがいじめの標的に。そんな中、下校途中に集団リンチの現場に遭遇し、暴行を受けていた少年シャオベイを偶然助けたニェン。やがて彼女はストリートに生きる不良少年のシャオベイにボディガードをしてもらうようになるのだったが…。
allcinemaより
このシーンを見て紡木たくの漫画を思い出しました。泣けます😭
高低差のある街並みが劇中の様々なもの(貧富、立場の上下)とリンクしていたと思います。重慶行ってみたいです。
後れ馳せながらやっと見ました。久しぶりに凄い映画を見たなあと。この衝撃は『クーリンチェ少年殺人事件』以来でしょうか。最後のプロパガンダ的な部分が残念だったのと、主人公がちょっと泣きすぎ。。。かと思ったのと、この二人が親密な関係になるのは普通は考えにくいとは思うけれども(こういうこともあるのかもしれませんが)。それ以外は最高でした。壮絶な虐めシーンがあるので虐めを浮けた過去がある人にはきついでしょう。
二人の家庭環境(生い立ち)がかなりきついこと。学歴社会。壮絶な虐め。暴力にまみれたチンピラ生活。この二人の環境を見ていたら自分はぬるま湯人生だと実感。自分も虐めは受けたけれどもここまで壮絶ではなかったし(でも見ていて思い出して嫌な気持ちになった。かなり昔のことなのに)、少なくとも家に借金取りが来ることは無かったし受験戦争とも無縁だった。この二人を見ていて生きるってどうしてこんなにしんどいんだろうと思ってしまった。それが一番感じたことでした。
とにかく主人公の二人の演技が素晴らしくてそれにつきると思います。台詞が無くても顔を見てるだけで気持ちの全てが汲み取れる。見事です。あと個人的に印象的だったのは光の使い方。特に二人の顔に映っては落ちる陰影の繰り返しが、分かりやすくはありますがとても美しくて見とれました。
素晴らしい作品と思いますが壮絶な内容なのでまた見たいとは思えません。チェンはよく生き延びたと誉めてあげたいです。
これだから中国映画はやめられませんね。この監督の他の作品やそれ以外ももっと沢山見たいと思いました。
★★★★★★★★