コーダ あいのうた
- 2022/04/04
- 22:11

2021 112分
アメリカ/フランス/カナダ
2014年のフランス映画「エール!」を、舞台をアメリカに移してリメイクした感動の家族ドラマ。家族の中でただ一人耳が聞こえるために家族と健聴者の“通訳”係として欠かせない存在だった主人公が、自らの夢と家族のはざまで揺れる葛藤の行方をユーモラスかつ心温まるタッチで綴る。主演はTV「ロック&キー」のエミリア・ジョーンズ。共演に「シング・ストリート 未来へのうた」のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。また主人公の家族は「愛は静けさの中に」のオスカー女優マーリー・マトリンはじめ実際に聴覚に障がいのある俳優たちが演じている。監督は「タルーラ ~彼女たちの事情~」のシアン・ヘダー。
マサチューセッツ州の海辺の町に暮らす高校生のルビー。両親も兄も耳が聞こえず、家族の中で健聴者は彼女だけ。そのため、手話の通訳や家業である漁業の手伝いなど、家族が日常生活を送るうえでルビーのサポートは不可欠となっていた。そんな中、高校の新学期に合唱クラブに入部したルビー。そこで顧問の先生に歌の才能を見出され、名門音楽大学を目指すよう熱心に勧められる。ルビー自身も歌うことの喜びを知り、初めて夢を抱くようになるのだったが…。
マサチューセッツ州の海辺の町に暮らす高校生のルビー。両親も兄も耳が聞こえず、家族の中で健聴者は彼女だけ。そのため、手話の通訳や家業である漁業の手伝いなど、家族が日常生活を送るうえでルビーのサポートは不可欠となっていた。そんな中、高校の新学期に合唱クラブに入部したルビー。そこで顧問の先生に歌の才能を見出され、名門音楽大学を目指すよう熱心に勧められる。ルビー自身も歌うことの喜びを知り、初めて夢を抱くようになるのだったが…。
allcinemaより
特に期待はしていませんでしたが。いやー。。。泣けましたー
( 。゚Д゚。)『余命10年』は悲しくて泣けたのですが、本作は感動して涙が溢れました😭✨
最初に泣けたのがルビーとマイルズが初めてルビーの部屋で一緒に歌の練習をするシーン。純粋に楽曲の美しさに涙が出ました。この映画は家族愛に象徴される複数の愛を描いており、とても美しく感動しましたが、その象徴が音楽ですね。サントラの楽曲は昔懐かしい感じの曲が多く、どれも耳に優しく心が暖かくなる様な曲で個人的にとてもツボでした。その極みはなんと言ってもジョニ・ミッチェルのBOTH SIDES NOWです。劇中歌と知らなかったので思いがけず感動しました。私は初めて聴いたのが10代の時だったと思いますが、以来人生でもっとも好きな曲の一つです。永遠の名曲だと思います。その曲をあんな形で(ネタバレになるので書きませんが)訳詞の字幕つきでフルコーラスで聴けて感無量でした。生きてて良かったです😭ジョニ・ミッチェルやっぱり天才だなと今更ながらに思いました。
この作品におけるBOTH SIDES NOWの象徴するものは
これなんじゃないかなと。
(因みにこのシーンは本作を映画館で観たその後に録画してあったオスカー授賞式を見たので感無量でした)
役者も音楽もロケーションも映像も全部好きでした。
良いものを見せてもらいました😌💝
この作品を見て思ったのですがビリー・エリオットを彷彿とさせるものがありませんか?
ルビーが音楽の先生に「歌ってるとどんな気持ち」?と訊かれた時に「空を飛んでる気持ち」の様なことを言ったのですが(手話だったのではっきりとした意味は分かりませんが気持ちが高揚するという意味なのは間違いないと思いました)、ビリーもバレエ学校の面接の時にまったく同じことを言っていたのが走馬灯の様に蘇り深い感動を覚えました(;Д;)
周りの環境も似ていて、早くから主人公の気持ちと才能を理解してサポートしてくれる先生がいた。家庭環境も彼らをアーティストの道に進ませるには厳しい状況だったが家族は主人公を愛していた。など正にビリー・エリオットを思わせるものがありました。あれも本当に素晴らしい映画で大好きなので、思い出すと涙が出ます😢💘
最も泣けたシーンはお父さんが歌うルビーの身体に手をあてて(彼女の身体の振動から)一生懸命ルビーの歌を聴いていたシーン。泣かずに見られません😭これは正にヘレン・ケラーを思わせました。ヘレン・ケラーはコンサートに行くといつも指を舞台の上に乗せてその振動で音楽を聴いていたそうです。
ルビーの家族が仲が良いのも素晴らしかったです。ルビーは学校に行きながら午前3時に起きて漁にも行っていて、いくら若くてもよく倒れないなと思うくらい大変な生活でしたが、家族(特に父親と兄)はそれを当たり前だと思っていなかったところが救われました。
お父さんがお母さんに言った台詞「(ルビーは子供の時から)大人だった(そうならざるを得なかったから)」が印象的でした。
個人的にはルビーの才能を見出だしサポートしてくれた音楽の先生が良かった‼️彼がいて良かった😢先生役の人演じきっていて素晴らしかったです。「ジョニ・ミッチェルの曲だぞ。ちゃんと歌え」と言ってくれたのも嬉しかった😌✨
ルビーのお兄ちゃんとルビーの友だちとの恋(ルビーのお兄ちゃん素敵だった💓)も好きだったし、ルビーとマイルズの恋も良かった。ルビーとマイルズの湖のシーン青春で素晴らしかった✨あの二人だけの時間はデュエットと共に生涯の思い出になるでしょうね(本当は遊泳禁止だけどね🈲)。二人の「チェロ奏者と駆け落ちするんだろ?」「多分」の会話最高です🤣そしてラストシーンもまた涙o(;д;o)勿論感動の涙でした。
一つ引っかかったのはルビーが無断で漁を休んだシーン。健聴者が同乗していないと違反になることを彼女は知っている筈なのでルビーの性格からしても無断でそういうことをするとはちょっと考えられなかったので違和感がありました。あと音楽の先生が住んでいる家が素敵すぎたこと。あの様な素晴らしいロケーションに建つ素敵な家に普通の音楽の先生が住めるのかなあと。そこは映画かなあ。お金持ちが別荘にする様な家に見えましたが。
細かいことを言ってすみませんが映画自体はとても素晴らしかったと思います。未観の方には是非観て頂きたい作品です。
★★★★★★★★★☆