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執念の捜査:ギルビット・マイヤー失踪事件

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2021  全4話  231分

1989年に起こったビルギット・マイヤー失踪事件は、警察の不手際により長年未解決のまま。だが、彼女の兄は決して諦めず、粘り強く真相を追い続ける。

Netflixより


Netflixのリミテッドシリーズから本作は犯罪ドキュメンタリーです。元から事件ヲタなので映画の合間に犯罪ドキュメンタリーをちょこちょこ見ていますが、本作は知らない事件でとても興味深い話でした。そのままミステリー小説の様な話でびっくり😮😮正に『事実は小説より奇なり』を地で行く様な話でした。

1989年にドイツのリューネブルクで裕福な中年女性ビルギット・マイヤーが失踪した事件です。彼女はその日夫(裕福な実業家)と離婚の話し合いをしました。その晩娘と電話で話し、「話し合いは円満に終わった。もう寝るので明日の朝電話する」と娘に言ったのが娘がビルギットから聞いた最後の言葉になりました。翌朝電話は無く、娘が彼女の自宅に行ってみると飼い猫はいたけれどビルギットの姿は無かった。失踪事件として扱われましたが警察の捜査に問題が有り、何の進展もないまま未解決事件に。それに納得しなかったのがビルギットの家族。特に彼女の実兄。兄は当時ハンブルグ警察の捜査本部長。この事件の捜査に関わりたかったが管轄外だったので叶わず。しかし真相究明を決して諦めませんでした。それから28年後に真相が明らかになるまで彼はあらゆる努力をしました。本作は正にその🔥執念の捜査✊🔥の記録です。

さっきも書きましたがこの事件は全てがミステリー小説そのものと言うような内容でした。
まず彼女の生存が確認された最後の日に離婚の話し合いをしていたこと。夫は裕福な実業家で地元では知られる人だった。二人は子供ができたので結婚したが夫には愛が無かった。夫には愛人がいた。悲しむビルギットはお酒に溺れるようになった。もうこれだけで既にこう言っては失礼ですがサスペンス小説そのものです。そして兄が有名な警察官。兄は妹をとても愛していた。兄の妻とビルギットはとても仲が良かった。これも完璧にサスペンス小説の設定。当然疑われたのはビルギットの夫。夫はビルギットと最後に会った人物。動機もある。夫は離婚すれば多額の慰謝料を払うことに。それを防ぐための殺人と思われた。警察も世間の人々も夫の犯行と思った。ビルギットはいつも何かの書類を入れた袋を持ち歩いていた。「これで夫を刑務所に送ることができる」と彼女は言っていた。夫の会社の工場では火事が起きており、夫は印刷機を掃除する薬品のアルコールが引火したと説明していたが世間には保険金目当ての放火だと言う人もいた。
夫は疑われたが逮捕されることはなかった。ビルギットの兄は有名な警察官で彼を恨んでいる犯罪組織もある為そういう人たちの犯行の可能性もあった。そしてもう一人の容疑者が浮上。ビルギットは失踪前に友人との電話である男性と仲良くなったと言っていた。それは近所で庭師をしていたウィヒマン。ビルギットはパーティーで彼と知り合った。ウィヒマンは見るからに怪しい男で実際に前科があった。ウィヒマンの過去は謎に包まれていた。しかし彼もまたこの事件で逮捕されることはなかった。


☆☆★☆★ネタバレ注意★★☆★☆

お兄さんは引退してから元警察関係者や犯罪心理学者、検事、人類学者など様々なエキスパートの協力を得ながら独自に捜査を続け、お兄さんの努力が実って警察も再捜査を開始。しかし決定的な証拠を掴んだのはやはり警察ではなくお兄さんの執念でした。

まずウィヒマンが所持していた手錠に着いていた血痕が新たなDNA鑑定によりビルギットのものと判明。
そしてついに運命の瞬間。お兄さんとエキスパートたちがウィヒマンの自宅を見ていた時ガレージに不審な点を発見。そのコンクリート下からついにビルギットの遺体を発見。白骨化していましたがイヤリング(夫がビルギットに贈ったもので夫が確認)が決め手になりました。タイトルのDIG DEEPERはここから来ていますね。ウィヒマンは子供の頃から色々なものを土に埋める癖があったそうです。探しているものは土の下にあるということですね。
実はガレージの件の前にウィヒマンの自宅敷地内を散々掘り返しても遺体は無かったのです。お兄さんの執念がギルビットの遺体を突き止めたのでしょう。

まずビルギットの遺体はウィヒマンの家にあると確信したのが凄いと思うし、そこまではあっても敷地が広いのでピンポイントで掘り当てるのはかなり難しい。実際に掘り当てたのが凄いです。ビルギットの遺体は人類学者の人が根気よく注意深く掘り起こした様です。プロでなければできないことでしょう。

ビルギットの遺体(遺骨)が発見された時ウィヒマンはもう死んでいました。彼は別の容疑(兵器所持)で逮捕され獄中にいましたがそこで自殺。ビルギットの遺骨は発見されましたが、容疑者死亡の為事の詳細は闇の中です。後の調べでギルビットはウィヒマンの秘密部屋に監禁されていたことが分かったそうです。


感想

☆何度も言うけど😅全てがミステリー小説の様だった。
☆如何に警察が無能だったかということ。
☆お兄さんの執念と協力者たちの熱意に頭が下がった。
☆ウィヒマンの異常性に驚く。両親が育児放棄するなど生い立ちが不幸だった様でそこは可哀想でしたが、子供の頃から動物を虐待するなど残忍だった様です。自宅の秘密部屋には盗聴システムやナチスのビデオテープ他様々ものがあったことからもサイコだったと思われます。
☆事件に闇が多いこと。
🤔一番もやっとするのがギルビットの夫。かなり怪しいです。その根拠がウィヒマンが生前ギルビットの夫に電話してきて言った言葉「全てお前のせいだ。待っていろ」
ウィヒマンはギルビットを誘拐して裕福な夫をゆすったのだと思います。しかし夫は拒否した。それをウィヒマンが恨んだ。そういうことじゃないのかと。そうでなくてもウィヒマンとギルビットの夫の間に何かあった気がして仕方ありません。死人に口無し。因みに世間では今も嘱託殺人だと言われているらしい。
これを言いたかったが為にオチまで書きました💦
🤔共犯者の件。ウィヒマンに共犯者がいたということは分かっているらしいですが(多分ウィヒマンの弟?)黙秘しているらしいです。そこも闇ですね。
🤔一番の闇はウィヒマンの余罪。沢山あるのでしょう。自宅敷地内から沢山の靴やバッグ他が見つかっています。
😮以前ネトフリで見たシリアルキラーのドキュメンタリーで犯人が庭師のものがありました。庭師ではないけれど老女の自宅庭から遺体が沢山出てきた話もありました。思い出してぞっとしました😣以前行っていた美容室の美容師さんが「この土地を造成する時頭蓋骨が沢山出てきたそうです」と言っていたのも思い出しました😣

長くなりましたが以上。
最近見た事件簿の中では一番見応えがありました。

分かりにくかったかもしれませんが覚え書きの意味でも書きました💦
ご興味のある方で見られる環境の方は是非ご覧になってみてください。


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三匹のにゃんずと地味に暮らしています。
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