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ぶあいそうな手紙

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2020       123分  
ブラジル

視力を失いつつある頑固な独居老人と、ひょんなことから手紙の代読を頼まれた若い娘との奇妙な交流の行方を描いたハートウォーミング・ドラマ。主演は「ウィスキー」のホルヘ・ボラーニ、共演にガブリエラ・ポエステル、ホルヘ・デリア、ジュリオ・アンドラーヂ。監督は「世界が終わりを告げる前に」のアナ・ルイーザ・アゼヴェード。
 ブラジル南部の街、ポルトアレグレ。ウルグアイからこの地にやって来て46年になる78歳のエルネスト。妻に先立たれ一人暮らしをしている彼は、もともと頑固な上、今では目がほとんど見えなくなってしまい、すっかり投げやりな日々を送っていた。そんなある日、一通の手紙が届く。差出人はウルグアイ時代の友人の妻。しかし文字が見えず途方に暮れたエルネストは、偶然知り合った23歳のビアに代読を頼むことに。これがきっかけでビアはエルネストの部屋に出入りするようになり、互いに孤独を抱えた2人の間にはいつしか奇妙な絆が芽生えていくのだったが…。


allcinemaより


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主人公のエルネストは78歳の独居老人。たまたまですが先日観た『PLAN75』も主人公が78歳の独居女性。続けて「老いを生きる」について考えさせられました。しかも私も最近視力が落ちてきているのでリアルでした😣


メールではなく手紙という古風なツールがテーマの昭和的なお話でした。
因みに本作の中に「無愛想な」手紙は出てきません。この邦題は駄目
🙅‍♀️🆖⤵️な邦題です。

エルネストはたまたま出会った何処の誰かも分からないビアと手紙の代読、代筆が縁で交流を始める。ビアは嘘をついたりエルネスト宅で窃盗をする様な悪い人間だった。柄の悪い元彼に借金もあった。エルネストはそれを知りつつビアに親切にする内に二人に友情が芽生えていき、結果的にそれはエルネストの人生に再び光を灯すことになる。

~というとても良いお話でしたが、これが現実ならビアに利用されて終わりというところですね。この二人の展開は映画ならではですが、こういうことが本当にあるならとても素敵だし、世の中まだ捨てたもんじゃないというお話ですね。

個人的に印象的だったのはエルネストの心の広さです。エルネストの家政婦さんや顔見知りの銀行員などはビアを信用せずエルネストに彼女に注意するように言うのですが、エルネストは意に介さず。

「他人を信用しては駄目」
「他人を信じられなければ誰も信じられない」

印象に残った会話です。騙すより騙される方がいいという言葉がありますが、エルネストはそういう人なんですね。それが彼の幸せに繋がったので良かったです。もしビアが悪い人のままでも彼は恨まないのでしょうね。


☆★プチネタバレ注意★☆

終盤までは結構退屈な展開ですが、最後の10分がとても良かったです。特に長年の友との別れのシーンはぐっと来ました😢💘
オチも非現実的な展開ではありますがこれが現実ならとても素敵です(普通はあり得ないけど)。

とても大好きな映画『愛しい人から最後の手紙』を思い出しました。手紙がキーポイント➕オールドフレーム絡みというところが共通しています。タイプは違いますが。

エルネストの手紙相手が「ポストを開ける度にあなたの手紙を探す」と書いていたのを見て、昔文通マニアだった自分も手紙を待ちわびて日に何度かポストを覗きに行ったことを思い出しました。そんなことは長らく忘れていました(  ̄- ̄)ああいう時間が人生の中で幸せな時なのだと思いますね。

手紙の文面はどれも詩的で素敵です。内容には長く生きている人なら共感できるでしょう。それと音楽がとても素晴らしく、それを聴く為だけに見ても良いくらいです。


主演のホルヘ・ボラーニ出演作「ウィスキー」。昔見てとても好きだったのですが殆んど覚えていません😮💦再見したいですが何処にも見つかりません😭結構有名作品ですけどね。何故こういう作品がサブスクに無いのかなあと残念です。


★★★★★★☆









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