ギャング・オブ・アメリカ
- 2022/08/19
- 08:53

2021 119分 アメリカ
ハーヴェイ・カイテルが伝説のマフィア、マイヤー・ランスキーを演じる犯罪ドラマ。共演はサム・ワーシントン、アナソフィア・ロブ、ミンカ・ケリー、ジョン・マガロ。監督は、これが長編2作目のエタン・ロッカウェイ。1981年。作家のデヴィッド・ストーンは、“俺が生きているうちは、誰にも読ませるな”という条件で伝説的マフィアであるマイヤー・ランスキーの伝記を書くことに。こうして始まったインタビューで、貧しい幼少時代やラッキー・ルチアーノとの出会い、殺し屋集団“マーダー・インク”の結成など、暗黒街に君臨した自らの壮絶な人生を赤裸々に語っていくランスキー。そんな中、彼の巨額資産の行方を捜査していたFBIがストーンに接近してくるのだったが…。
allcinemaより
有名マフィアの伝記映画を見るのはこれが3作めでした。他2つは『TOKYO JOE マフィアを売った男』(モンタナ・ジョーこと衛藤 健のドキュメンタリー)、『シチリアーノ 裏切りの美学』(イタリア人マフィア、トンマーゾ・ブシェッタの歴史)。TOKYO JOEはドキュメンタリーなので、本人(生前の記録)、身内、彼を追ったFBI捜査官他が出ているのがリアルでした。シチリアーノ~は当時の実録映像(ニュース映像)も沢山入れた再現ドラマで、本作(ギャング・オブ・アメリカ)は100%再現ドラマで(死体の写真の映像などはおそらくリアルなものだと思いますが)それぞれ趣は違いますがどれも面白かったです。因みにマイヤー・ランスキーは存在を知りませんでした。こういう人です。
ロシア出身のアメリカ人。身長は160cm位だったそうです。ハーヴェイ・カイテルはそんなに小さくない感じだけど、若き日のランスキーを演じた俳優(ジョン・マガロ)が小柄だったので、マイヤーと相棒の身体の大きいバグジー(ベンジャミン・シーゲル)との凸凹コンビが分かりやすかったです。
この画像の後ろの人は多分バグジーじゃないかな?この甘ったるい顔は。
ジョン・マガロが小柄でイタリア系の顔なので、ゴッドファーザーのアル・パシーノとイメージが重なりました。ランスキーはロシア人だし顔はそんなに似てないけど、小柄だけど存在感はあるというところはぴったりかも。
バグジー役も実際のバグジーはイケメンの色男系でしたが(ネットで見ました)やっぱり似てないけどそういう雰囲気の俳優をちゃんと選んでましたね。
本作は何と言ってもハーベイ・カイテルの存在感につきるでしょう。いつも素晴らしい俳優と思いますが、今までに見た出演作の中で一番良かったです。マイヤーになりきっていたと思いました。かなり老けていて驚きましたが、やっぱり名優だと思いました。
ラッキールチアーノと盟友になったきっかけや、バクジーがやらかして粛清されること、サルヴァトーレ・マランツァーノが警官に扮装したマフィアに暗殺されることなど基本的に史実を描いている様でした。この作品を見て知りました。
wikiによるとランスキーは晩年は貧困だった様で?長男が障碍があり、施設に入っていましたが、その費用が払えなくなり施設を追い出され貧困の内に亡くなったとありました。作品を見るとカジノビジネスで大金を稼ぎ、隠し持っているという3億円の行方をFBIが捜査していたということでしたが、先の話を聞くとそういう事実は無かったのかなと。施設にいる長男を訪れていたのももっぱらランスキーの後妻で、他の家族は来なかったという何とも寂しい話も😢ランスキーの孫がマフィアグッズやマフィア関連の執筆で生計を立てているというのもなんとも言えません💧それにしても子供の頃から数学が得意でそれ故金儲けが得意だったというランスキーも晩年までは人生をコントロールできなかったのでしょうか。それでも大物マフィアで80歳まで生きたというのは奇跡と思いますが。
印象に残ったランスキーの台詞。
「この世は白と黒ではなくてグレーの濃淡でできてる」
なるほどー😑
マフィアは所詮マフィアで人殺しで犯罪者ですが、マフィア関連の映画は実に面白いですねー。
★★★★★★★