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渇きと偽り

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2020       117分  
オーストラリア

ジェイン・ハーパーによるオーストラリア発の世界的ベストセラーを「ハンナ」「NY心霊捜査官」のエリック・バナ主演で映画化したクライム・サスペンス。オーストラリアの田舎町を舞台に、久々に帰郷した刑事が、旧友が引き起こしたとされる事件の真相究明に乗り出し、やがて自らの過去とも向き合っていくことになるさまを丁寧な筆致で描き出す。共演にジュネヴィーヴ・オライリー、キーア・オドネル、ジョン・ポルソン、ビービー・ベッテンコート。監督は母国オーストラリアを中心に活躍するロバート・コノリー。る
 連邦捜査官のアーロン・フォークは、旧友のルークが妻子を殺害して自殺したと知り、20年ぶりに帰郷する。やがてフォークは、事件の真相解明を求めるルークの両親に頼まれ、独自に調査を開始する。しかし、そんなフォークに対し、町の人々は必ずしも協力的ではなかった。彼にはかつて、同級生の少女が溺死した事件で疑いの目を向けられた過去があった。捜査に難航しながらも、徐々に真相へと近づいていくフォークだったが…。


allcinemaより





公開初日のレイトショーで鑑賞。観客私一人でした。こういうの人気ないんですね。とても面白かったですが。原作は未読。

エリック・バナを見たのは久しぶりでした。今作もでしたがこの人は訳ありの役が合うのですね。


本作はリアルタイムの事件と20年前の事件が並行して進んでいくところがポイントでしたね。20年前の事件にアーロンは今もとても苦しんでいるのですが、今回の事件の当事者が20年前の事件の関係者だったということで、アーロンは20年前の事件にもう一度対峙することになるという非常に因縁深い内容でした。個人的にこういうシチュエーションは本当に大好きです。如何にも王道のサスペンス小説な趣と思いました。


リアルタイムの事件は真相を見抜けなかったし、自分が思っていた内容とは違いました。細かいところは突っ込みたいところもありましたが、自分はそれよりも20年前の事件の方が気になって仕方なく、そちらに注目していました。こちらの事件は推理が当たりました。ある瞬間にピンと来ました。それにしても不幸な話でした。


街は大干ばつで昔アーロンが仲間たちと水遊びをし、アーロンが想いをよせていた少女が溺死体で発見された川も干上がっていました。干上がった現場を歩きながら20年前に想いを馳せるアーロンのどうしようもないやるせなさを渇ききった大地が象徴していた様に思います。


本作を見て『復讐のドレスコード』を思い出し、今見直しています。やはりオーストラリアが舞台。20年(25年)ぶりに故郷へ帰る。昔故郷で同級生の死亡事故があり、自分が容疑者と思われた為、街の人々は自分の帰郷を良く思っていない。旧知の友と再会があり恋が芽生えるも微妙。など複数の共通点がありました。そしてあの時何があったのかが明らかになる。復讐のドレスコードはブラックコメディなので趣は全く違いますが、内容はかなり陰湿で閉ざされたコミュニティの中の隠された秘密を描いているというところが同じです。偶然でしょうけど根本の部分が似ていてびっくりでした。

サスペンスとしてもヒューマンドラマとしても私は好きでした。


★★★★★★★


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