母性
- 2022/11/28
- 01:09

2022 115分 日本
人気作家・湊かなえの同名ベストセラーを戸田恵梨香と永野芽郁の主演で映画化したミステリー・ドラマ。自分の母親を愛しすぎるあまりに娘を愛せない母親と、そんな母親から愛されたいと願う娘が織りなす母性をめぐるすれ違いの愛憎模様を、母と娘それぞれの視点からミステリアスに描き出す。共演に高畑淳子、大地真央。監督は「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「ノイズ」の廣木隆一。お嬢様育ちのルミ子は実母の愛情を一身に受け、ルミ子もそんな実母を溺愛していた。ルミ子の娘・清佳の願いは、そんな母から愛してもらうこと。今はある事情からルミ子の夫の実家で暮らしていたルミ子と清佳だったが…。
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原作は未読。毒親とその娘の羅生門スタイルの作品。
初めリアルタイムで自殺した女の子が清佳自身のことかと思って脳内が混乱しましたが、見ている内にその女の子に清佳が自身を重ね合わせているということが分かりました。
毒親の映画ってもの凄く多いですね。今回のお母さんは完全なマザコン。実母が全てで娘を愛してない。あの日、大好きなお母さんが大変なことになった時、ルミ子の言った台詞には背筋が凍りました。「子供なんてまた産めばいい」😮😮😨😱唖然呆然。
本作を観て一番思ったこと。清佳はよくこの地獄を生ききったと。よく頑張りました(TДT)
一番最低なのは意地悪おばば(義母。高畑淳子)もそうだけど、清佳のお父さん。全く妻子を守れていない役立たず。しかも裏切り者。ルミ子の女友達のゆりもかなりの毒女。特にルミ子の実家でふてぶてしいことをしながら、彼女が清佳に吐いた暴言には唖然呆然。あなたに人様の家の何が分かるの?と怒ってしまった🌋
出てくる人が皆不幸で(終盤は違うけど)非常に重々しい話でしたね。マザコンて男の人が多いのかと思ったけど女性もいるんですね。お母さん大好きな娘は沢山いると思うけれど、ルミ子の様にお母さんが全ての人っているんですね。
そんな彼らも怒涛の様な年月を乗り越え。人間万事塞翁が馬とはよく言ったものですが、しかし。清佳の心にはトラウマが残っていると思うのでそれが心配でした。彼女なら夫もよくできている人だし(彼が昔教室で放った言葉が彼をよく現している)、これからの人生も力強く生きていくと思いますし、子供とも良い関係を築けると思いました。幸せになってほしい😭
でもさあ。あんないじわるおばばがあんな風になるのかなあ。妹のその後にはびっくりだった。で?あの毒女(ゆり)はどうしたのかな?
清佳が最後に言う。
「私はどっちかな?」(私は母か娘か)
この言葉はちょっと疑問。だって子供ができたら母親になるしかないのよ。私だって永遠に娘でいたかったけど母親になるしかなかった。でもルミ子はなれなかったのね。自分なりに頑張ったけれど。最後の方はなれたのかな。
あの唐突な「愛してる」は違和感しかなかった。ルミ子は言わないでしょ。
★★★★★★