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横道世之介




出会えたことが、
うれしくて、可笑しくて、
そして、寂しい――。


2012 160分 日本


「南極料理人」「キツツキと雨」の沖田修一監督が吉田修一の同名小説を映画化した感動の青春ドラマ。大学進学のため田舎から上京してきた真っ直ぐで心優しい青年“横道世之介”が、周囲の人々と織り成す決して特別ではないけれどかけがえのない青春の日々を、ユーモアと80年代ノスタルジーを織り交ぜ、心温まるタッチで綴る。主演は「蛇にピアス」「苦役列車」の高良健吾、共演に吉高由里子、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛。
長崎の港町で生まれ育った横道世之介、18歳。この春、大学進学のために上京。少々お人好し過ぎるものの、明るく素直な性格で周囲の人々を魅了していく。そんな世之介は、入学式で出会った倉持一平や同級生の加藤雄介らと友情を育む一方、年上の女性・片瀬千春に片思いをしたり、あるいはお嬢様の与謝野祥子との間に淡い恋が芽生えたりと大学ライフを謳歌していくのだが…。

allcinemaより





偶然ですが偶然と言うにはあまりにも本日『昭和の日』にぴったりな作品を見てしまいました

ちなみに原作は未読。吉田修一さんの本は読んだことはありませんが吉田さん原作の映画は見ていて『悪人』『パレード』そして今作が3つめでどれも好きですが(パレードは早くにオチが分かってイマイチでしたが描かれている世界観は好きです)今作がダントツで好きでした


2時間40分と長い作品ですが序盤だけちょっとかったるいかなぁと思ったけど間もなく引き込まれて以降飽きずに見れました
久しぶりに映画を見て沢山泣いてしまいました
(T-T)


元から昭和が舞台の話が好きだというのもあるけど当時(80年代中盤)の風俗描写が絶妙で女子のソバージュや高さのある前髪、ウォークマン
(ウォークマンを持つ綾野剛は素敵だ
)、清涼飲料水のベタなパッケージ、石井明美のチャチャチャ等々全てが懐かしすぎました
+時間軸が過去と現在が行ったり来たりする構成に弱くてそのバランスが絶妙で良かったなと思う
特に物語の肝の部分が出てくるタイミングと映像があまりにも日常的すぎて逆に超衝撃だった
(O.O)(oo)

その肝部分を見てあるニュースが脳裏に浮かび

「えっ!?これって事実ベースの映画なんだ?
(@o@)」

とてっきり思ってしまった

(多分皆さんも記憶にあるニュースなのではと思う。ネタバレになるので何かは言えないけど私は生涯忘れることができない内容でした)

つまり世之介のモデル人物を丹念に取材をしてドキュメンタリーとして書き映画化もされたものなのかと

しかし実際はそうではなくてそのニュースはこの物語を書くヒントになったそうですがこの小説自体はフィクションということらしかった

そのあたりが混同してしまいましたがそのニュースが脳裏に浮かんだ時点で急に視点が変わった

でも世之介の持つのほほんとした温かさは最後まで損なわれず世之介を見ていたら和んだし幸せな気持ちになりました

それがこの作品を見て沢山涙が出た訳だと思う

原作本は未読だけどこの本のレヴューを読んだら世之介の人物像はごく普通の青年でどこにでもいるタイプでお調子者で結構図々しかったりするというのが多かった

だけど私は世之介はお調子者、図々しいはともかく絶対に言えるのはどこにでもいる人ではないと。
彼のしたことを思えば絶対にそう思う
それがあるから電車の中でハミングしたりサンバのパレードで日射病で倒れたことや夜中に公園で西瓜を割って汁が飛び散ったことなどどうでもいい日常の瞬間まで全てが輝いて見える気がした

因みに映画の方は大分カットされてるエピソードが多いらしく小説の方には長崎に帰った時に元カノとホテルに入ろうとする件があると聞いて結構がっかりした(こういうところはやっぱりお調子者で図々しいのかも?)
でもやっぱり憎めないキャラと思う

お調子者の世之介のキャラを見ていたらNHKの朝ドラ『おひさま』の高良健吾さんが演じたお蕎麦屋さんの息子さんの役を思い出しました
あれも結構お調子者のところがある役柄でしたからちょっとイメージが被りました(^^;

吉高さんは今『花子とアン』で毎日見ているのですが今作(横道)の役名が与謝野祥子で花子とアンで花子の親友になる葉山蓮子さんの愛読書が与謝野晶子で与謝野が被ってる(しかも晶子はしょうことも読めるので)のが面白いなあと思いました

二人がつきあっている学生時代のシーンは思わず微笑んでしまうシーンや涙が出てしまう胸キュンシーンが沢山ありました

特に心に残った台詞は祥子ちゃんがスキーで怪我して入院して世之介がお見舞いに来た時の二人の会話

「大丈夫?!どうしてすぐ教えてくれなかったの?」

「御心配をかけると思いまして」

「だってそれが仕事でしょ!心配させてよ」

心配させてよっていい言葉だなーと


あと最後の写真の件は泣けたなあ(ToT)


作品全編で一番印象的だったのは綾野剛さん演じる世之介の学生時代の友人の加藤雄介が20年後に学生時代の世之介を思い出して沢山笑い
「あいつを知ってるだけで得した気がするよ。」と言うシーン

世之介が会った人たちの心に残る人物ということとを象徴しているエピソードだなあと思いました

本当にいい映画だと思います

原作本も読んでみたいと思いました


今作を見て昭和はやっぱり最高だったなあと思った

公衆電話で十円玉積み上げて電話したり


世之介と加藤、一平、祥子ちゃん全部ネットで繋がったんじゃなくて現場で会って声をかけて知り合ってる

本来人との縁てそうやって繋がってたのにね

世之介が上京してきてアパートに入ったシーンです

磨りガラスがいい感じ
なんか切ないね










テレビ(BS)にて

★★★★★★★★★★


今作はWOWOWのW座で見ました
この枠(W座)は小山薫堂さんと安西水丸さんがホストを勤めているのですがお二人が話すシーンで
画面に水丸さんが先月亡くなられた旨のテロップが流れたのを見て愕然

私それを見るまで全く知りませんでした

只々残念に思います


水丸さんは今作の世之介と祥子さんの二人のクリスマスの夜を名シーンだと言っていてそのシーンのイラストが描かれてありました

難しかったけど頑張って描いたと言っていました

そのイラストも水丸さんの話された一つ一つの言葉も今作品と共に私の中で永遠の名シーンになりました

本当に素敵な方でしたね

慎んで御冥福をお祈り致します















コメント

No title

てっどさん

是非見てくださいね(^_^)v

本を先に見ちゃうと映画で違和感を感じるパターンが多いようですね

私も本を先に読んじゃうと映画を見る気が無くなって見てないのがあります

でも人によるのかな

No title

わるい子

いつも同じこと言ってるけど私はお酒も呑まないし外食もしないし服とかメイクもあまり興味無いし(光り物は買いすぎたけどローンは無いしもう自粛してるよ笑)唯一有料テレビだけが贅沢だよ(^_^)v

これは昭和の人が見るときっと楽しめるよ(^_^)v

No title

これも見たいんですよね。評判もいいですし。
でも結構な長編なんですよね^^;
原作も気になってるんで、そちらから入ろうか…。
見るタイミングをうかがっている自分です…笑。

No title

かぁ~~BSいいなぁ~こう言うのいっぱいみれて(^_^;)

ちょい素直な天然のひとが好かれるのはどうしてなんだろうね。

こんな人になりたいなあ
俺達位のヤツにウケル映画みたい

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