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トト・ザ・ヒーロー







自分が向かいの家の子供と産院で取り違えられたと信じる男の悲痛な一生と、人生の幸福を取り戻すための旅を実験的な手法で描く悲喜劇。脚本・監督は本作が長編デビューになるジャコ・ヴァン・ドルマル、撮影はヴァルター・ヴァン・デン・エンデ、音楽はピエール・ヴァン・ドルマル(挿入歌はシャルル・トレネの「ブン」)が担当。出演はミシェル・ブーケ、ミレーユ・ペリエほか。

映画.comより


ジャコ・ヴァン・ドルマル監督不朽の名作、遂にDVD化! 

1991年カンヌ国際映画祭 カメラ・ドール(最優秀新人監督賞)、ユース映画賞受賞 雑誌CUT(12年7月号)でも、90年代マストムービー35作品の1本として選出! 

大好きな姉アリスとふたり。 
帰らぬ父を待ちわびてトマが夢みた名探偵トト・ザ・ヒーロー。 
波瀾万丈の愛のドラマ。 

1991年ベルギー、フランス、ドイツ/本編98分/カラー 

Amazonの商品(DVD)解説より



因みにDVD化されたのは2012となっています
因みの因みにallcinemaでは作品の長さが92分
、imdbでは91分になっています
上のAmazonの解説では98分になっているのが気になります??






WOWOWの映画通が選ぶ映画100選みたいなコーナーで放送されて私は存在も知らなかったがストーリーが気になって見ました

そしたら超ツボで今年見た中で一番大当たり❗でした
本当に見れて良かった
私の理想の作品です

大まかなストーリー以外予備知識無く見たが見てる間「これは『八日目』の監督さんの作品ではなかろうか?」と思ったがやはりそうでした
八日目は良かったこと以外あまり記憶に残ってないのだけれど(再見したいです)トト・ザ・ヒーローは強烈に記憶に残ると思います


少年トト(トマの愛称)は飛行士で陽気な歌を歌ってくれる父、優しい母、魅力的な姉、無邪気な弟と幸せに暮らしていたがトトには自分が産院の火事騒ぎで取り違えられた記憶があり自分と同じ誕生日で向かいの裕福な家の子供アルフレッドに対し「本当は自分があの家の子供だった筈なのに」という複雑な思いがあった

ある日一家にある事件が起こりトト一家の生活が一変。以来トトは益々アルフレッドを憎むようになり彼に復讐することを生き甲斐に生きてきた

~というストーリーです
オールシネマのストーリーがネタバレしすぎなので自分で書いてみました


トトが産院で取り違えられたと思いこんでいる設定からして既に面白い。そこからアルフレッドへの憎悪が生まれいつもそれと共に生きている。いつかあいつをこの手でやってやると思いながら。でも実際は空想の中でヒーローになっている自分が復讐しているだけ
虚しき人生だ


そんな人生があっという間に過ぎ去ろうとしていた時に訪れる粋なクライマックス



とにかく脚本が素晴らしいと思う
取り違えられたと確信することから生まれた隣家への憎悪、叶わぬ姉への想い、気のいい弟との微笑ましい関係、戻らない幸せだった家族との日々への郷愁。。。
一つ一つが感慨深いしトトの波瀾万丈の人生を象徴している。憎悪から繋がるミステリータッチの部分が最後まで引っ張る



個人的に凄く印象的だったのはトトのお姉さん
まだ少女だけど小悪魔の一言につきる
この作品がこの年のカンヌでカメラドールに輝いたのも彼女の存在によるところも大きいのではないかと思う位素敵だった
女から見ても素敵すぎたからトトがぞっこんになるのも無理ない
因みにこの人(サンドリ-ヌ・ブランク)って今も現役みたいだけどあまり(殆ど?)有名じゃないよね?
代表作もこの作品みたいだし
(こういう例は多いのかもしれないですね。って他の作品見てないけど)
パトリシア・ゴッジの『シベールの日曜日』やイザベル・ファーマンの『エスター』、イバナ・バケロの『パンズ・ラビリンス』など
いずれも存在感があまりにも強烈すぎてそれ以降が記憶から抜け落ちるみたいな)


オール・シネマの解説にサンドリ-ヌ・ブランクを見るだけでもこの作品を見る価値があるとあったけど本当にそう思う👍
でもトトの葛藤をメインに見てね


他にはラストシーンが最高だった
クライマックスシーンもいいけどその次の一番最後のシーン

不気味なような悲しいような
とにかくぶっ飛んでる


これぞフランス映画❗❗って感じでした

人生において大切なことを教えてくれる作品でした


私の映画人生の中でトップ10に入る映画だと思います
本当に最高でした



TV(BS)にて
★★★★★★★★★★

コメント

No title

ナズナさん

フランス映画って人間らしいと思います

日本人とは全く違うなあと思う部分と通じるかもと思う部分があります

No title

フランス映画は、じーんとくるものが、なんでも不思議な陰と艶があって、良いですよね。
女優もまだ味があると思います。

No title

tedさん

そして父になるは取り違えが発覚して親は子供を取り換える決断をしたことから色々問題になる訳ですがトトは全くそういう展開ではありません。

でもトトのアルフレッドへの憎悪と愛する家族への想いがこの作品の鍵になっています

No title

何処の国にもこういうお話はやはりあるんですね。
「そして父になる」とかも、あらすじ読んで思い出しましたけど。
描き方によっては、名作になりますよね。
この映画、名前だけは聞いたことがありますが、実際は見たことが無いです。
ヨーロッパの繊細なタッチでどう描いているのか、興味ありますね。

No title

かずさん

これは『そして父になる』の様に取り違え自体が主題のお話ではありませんがトトがそう思い込んでいるところがトトの人格形成に大きく影響しています

No title

取り違え問題が設定なんですね!
これは確かに見てみたい!!
おもしろそうです☆

No title

いちさん

興味が湧くストーリーでしょ?

機会があれば是非❗

No title

あらすじだけでもかなり惹かれますが、
かみえるさんの映画人生TOP10…これは観たい!

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kamieru

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三匹のにゃんずと地味に暮らしています。
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