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FIVE MINUTES OF HEAVEN

 
 
 

 
 
 
邦題 『レクイエム』 89分 2009 
アイルランド イギリス
 
 
 
1975年、北アイルランドのプロテスタント過激派組織に所属する少年アリスター・リトルがカトリックの男を殺害し、被害者の弟であるジョー・グリフィンがその現場を目撃する。それから30年後、2人はテレビ番組で対談することになり……。「ヒトラー/最期の12日間」のオリバー・ヒルシュビーゲルがメガホンを取り、サンダンス映画祭で監督賞を受賞した社会派ドラマ。リーアム・ニーソン、ジェームズ・ネスビットらが出演
 
 
from 映画.com
 
 
 
この作品は北アイルランド紛争が背景にあるのでこういう社会的に複雑な状況下を生きてきていない日本人(現代人)にはこういう問題を肌で理解することはできないけれど私はこの作品を理不尽な理由で突如家族を失った遺族の視点側で見ました
 
 
アリスター・リトルにリーアム・ニーソン、ジョー・グリフィンにジェームズ・ネスビット
 
この作品の主役はジェームズ・ネスビット(ジョー・グリフィン)だと思う
 
 
☆彡プチネタバレ注意☆彡
 
少年の時に目前で兄の惨殺を目撃し母親に
「何故何もしなかったの?あんたが何かしていたらお兄ちゃんは死ななかったかもしれない」
と責められたことがトラウマになり33年間苦しんで生きてきたジョー
アリスター・リトルに会ったら殺してやると密かに目論んでいたジョーは懐にナイフを忍ばせリトルとの対面に挑む
33年目にして訪れた決戦の瞬間
 
FIVE MINUTES OF HEAVEN(至福の5分間)とはジョーがリトルを手にかけるその5分間のこと
 
 
一方のアリスター・リトルは自らの信条を貫き同胞の為にこの事件を起こした
 
 
こういう壮絶な役は同じ様な経験がある人でなければどんなに素晴らしい役者でも演じきることはできないと私は思ってしまったけれど(それを言うと芝居にも映画にもならないんだけれど(^_^;))実際見終った後も解せないものが残りました
 
 
ネタバレになるから詳しくは書けないけど彼らは双方との対峙により自らの苦悩に決着をつけるのだけれどその過程が「こんなに簡単なものじゃないと思う」と思ってしまった
 
前半は説得力を感じて良かったけど(この作品の見所は前半だと思う お互いの心理描写が絶妙です。特にジョー)後半がイマイチ納得がいかなかった
特にアリスター・リトルの苦悩や葛藤というものがイマイチ伝わらなかった
 
この作品が描いていることはどんな苦悩や悲しみも結局は自分自身で決着をつけるしかない。人生とはそういうものだ~ということだと思う
FIVE MINUTES OF HEAVENというタイトルも本当の天国はいつも自分の心の中にあるもの
という意味だと私は解釈した
 
 
それは理解できるんだけど何かすっきりしないものが・・・(-_-;)
良い作品とは思いますが
 
 
たまたまなんだけどこの作品を見た日にリンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件裁判の判決があって市橋に無期懲役が言い渡されました
なので私はこの作品とそのことが重なりこの作品を見ている間ずっと判決後のリンゼイさんのお父さんの記者会見が何度も頭に浮かびました
 
 
当初リンゼイさん遺族は市橋に極刑を望んでいたと聞きましたがリンゼイさんのお父さんの記者会見のコメントは今回の判決には満足しているということでした
本当に満足しているのでしょうかと私は心の中で思いました
 
 
映画と事実を比べるのはナンセンスですが
「理不尽な理由で突然家族を失った」というところが共通していたのでこの作品を見ながら色々考えさせられました
 
 
そもそも理由が何であろうとも家族を失う悲しみに変わりはないと思うけど・・・
 
 
 
この作品の場合は複雑な社会情勢が背景にあったけど市橋の場合は個人の欲の為だけに犯した罪なので遺族はどのような判決が下されようとも到底心の中に区切りがつくはずもない
それでも区切をつけなければ生きていけないのであれば人生とは何て過酷なものかと思ってしまう
 
 
リンゼイさんのお父さんはコメントの後涙ぐんでいましたがその涙だけで氏の悲しみを推し量ることなんて到底できない
本当の心の中は本人にしか分からない
 
 
 
 
そういう光景をニュースで見たこ後にこの作品を見たけれどこういう役を役者さんが演じ切れなくても仕方がないのかも・・・と思ってしまいました
 
 
 
 
事実と映画を比較する様な内容になってしまい不謹慎だったかもしれませんが遺族の気持ちになって考えてみました
 
 
TV(BS)放送にて
 
☆☆☆☆☆☆
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コメント

No title

りゅうちゃん


これ見てましたか?
辛い話ですよね
m(_ _)m


市橋は極刑を望む人が多いようですね
この話は死刑制度の是非に行きついてしまいますが難しい問題ですね
何を以て罪を償うのかというところが


何を言おうとも虚しいばかりなのですがこの事件が起きてしまったことが辛いです
m(_ _)m

No title

この作品、私も見たことがあったような・・・・・???
かみえるしゃんの解釈を読みながら考えてました。

それと、リンゼイさんの裁判お父さんの気持ち・・・おつらいこと思います。
市橋は本当に反省してるのだろうかと疑問です。あまりにも不可解な行動が多すぎると思ってました。

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