その男ゾルバ
- 2015/09/17
- 23:58
1964 146分 アメリカ/イギリス/ギリシャ
父の遺産の炭鉱再開のためギリシャ寒村に来た英国人作家バジル。エネルギッシュで楽天家のギリシャ人ゾルバ。生き方も性格も異なる2人の男が偶然出会い、やがて友情が生まれ、強い信頼関係で結ばれてゆく……。この2人を軸に愛、友情、生きることの喜びと悲しみ、そして死といった人間の営みを真摯に描き、アカデミー賞3部門に輝いた不朽の名作。
Amazonより
解説はどのサイトを見ても完全ネタバレになってるので(^^;💦一番控えめだった上のものにしてみました
さて、この作品は何年もずっと見たくてやっと見ました
とても素晴らしかったです!!!
私が聞いていたストーリーは
「どんな困難にもめげずに頑張って生きる男ゾルバの物語。」
そこから想像していたストーリーは生真面目で一生懸命生きているのに運が無い為に苦労している男性の話なのかなと
ところが蓋を開けてみたら全く違いました
ゾルバの生き方は行きあたりばったりなのです!
人となりも豪放磊落タイプ( ゚Д゚)
ゾルバはクレタ島に行く船を待っているバジルを見て今で言うならストーカーの様に⁉彼につきまとい「料理もするし炭鉱の経験もあるから雇ってくれ。」と懇願。
バジルは初めは迷惑そうだったけれどこれも何かの縁かとゾルバを雇うことに。
全くタイプが違う二人の間に友情が育まれていく様をゾルバが泊まった宿の女主人(フランスからの移民で元高級娼婦。ゾルバと恋仲に。)やバジルが想いをよせる美しい未亡人(相思相愛だがバジルが優柔不断で事が進まない)、未亡人に片想いの青年(未亡人に冷たくあしらわれている)、その父親で炭鉱の監督の男(息子のことで未亡人をよく思っていない)他島の人々と絡めて描いています
分かり易く言うと冒頭の解説の
>愛、友情、生きることの喜びと悲しみ、そして死
そのままの内容と言っていいと思います
ゾルバは何だか掴み所の無い性格で絶対周りにはいないタイプ❗
とにかくエネルギーに満ちている
家族はいない様だったが❔あのエネルギーは一体何処から来るのか⁉
人間らしくて魅力的だが関わりたくはない💦だって行き当たりばったりだし人のお金を使っても全然悪びれないし嘘もつくし⤵
でもなんか憎めないんだよね
一方のバジルはよく言って穏やか、悪く言ってヘタレ🙇
でもこの人も憎めない
勢いがありすぎるゾルバと煮え切らないバジルとで丁度良いバランスなのかもしれません
ゾルバの言葉で印象的だったのは馬鹿になることが必要と言っていたこと
大きく頷いてしまった
生きていくには馬鹿になることが絶対に必要
特に今みたいな生き難い時代はそうかもしれない
いつもあれこれ考えていたら純粋に何かができないしね
ゾルバがバジルにもっと笑えと言っていたのもいい
それがあの感動的なラストシーンに繋がる
この作品のハイライトはあのラストシーンにつきるでしょう
思わず涙がこぼれて心から感動し、この作品を見られたことはとても幸運だったと思えた
私も普段からなるべく何でも笑い飛ばしたた方がいいと思っているのであのラストシーンは最高の一言以外にない
反面殆どホラー(はっきり言ってホラーより怖い)と思うシーンもこの作品にはありました
これって時代設定がいつなのか分からないのですが(1964作品ですがリアルタイムでしょうか?)まぁいつの時代でもそれがどこでも複数の人間がいれば色々ある訳ですがそれにしても衝撃的すぎたのが島の土着の風土😲
移民の女性が病気で死にそうになると全身を黒い服で身を包んだ魔女の様な島の女たちが女性の家に上がり込み息を引き取るのを今か今かと待っている
臨終とともに外にいた女性たちも一斉に家になだれこみまるでバーゲンセールの争奪戦さながらに家中のものを奪い合う
しかも女性だけではなく男たちも(@_@)
後に残ったのは女性の遺骸のみ
しかも埋葬もされないという
ちょっと待ってこれって現代(昭和)の話❔❔
秩序のかけらも無い(@_@)
しかしこれは実話ベースらしいのでそんなに遠くない昔(半世紀前位❔)まではこういう風習があったということでしょうか
他に別の女性が正に公開処刑されるというびっくりなシーンもありました(あの時何故教会から司祭が出てこないのかが不思議だ)
こういう衝撃的なシーンは私たちから見ると正に異次元だなと思いましたが島という環境はこういう閉鎖的な部分が昔は特に根強かったのかなと(ここも島国だけど)
ちょっと勉強になりました
それでもそこに生きた人々の暮らしと証が確かにあるのだと
ゾルバを演じたアンソニー・クインさんはメキシコ生まれ
なるほど。ラテンの人ですね
スーパーエネルギッシュなゾルバの役どころにぴったりでしょう💪✨
何とあのフェリーニの『道』のザンパノを演じたのもこの人だそうである
素晴らしすぎる
ザンパノとジェルソミーナ、ゾルバと宿の女主人が何処か重なるところがある気がしました
これは某ギリシャ映画のワンシーンです
これは働いていた男が遊ぶ為に仕事を投げ出して海に飛び込んだ直後のシーンです
この台詞の意味(英語よく分からないが)
「ギリシャ人だもの。何でもござれだよ。」
みたいな感じでしょうか?
これを見た時、おおっっ☆☆(@0@)☆☆それは正にゾルバそのもの


と感動したのでした
TV(BS)にて
★★★★★★★★★★
父の遺産の炭鉱再開のためギリシャ寒村に来た英国人作家バジル。エネルギッシュで楽天家のギリシャ人ゾルバ。生き方も性格も異なる2人の男が偶然出会い、やがて友情が生まれ、強い信頼関係で結ばれてゆく……。この2人を軸に愛、友情、生きることの喜びと悲しみ、そして死といった人間の営みを真摯に描き、アカデミー賞3部門に輝いた不朽の名作。
Amazonより
解説はどのサイトを見ても完全ネタバレになってるので(^^;💦一番控えめだった上のものにしてみました
さて、この作品は何年もずっと見たくてやっと見ました
とても素晴らしかったです!!!
私が聞いていたストーリーは
「どんな困難にもめげずに頑張って生きる男ゾルバの物語。」
そこから想像していたストーリーは生真面目で一生懸命生きているのに運が無い為に苦労している男性の話なのかなと
ところが蓋を開けてみたら全く違いました

ゾルバの生き方は行きあたりばったりなのです!
人となりも豪放磊落タイプ( ゚Д゚)
ゾルバはクレタ島に行く船を待っているバジルを見て今で言うならストーカーの様に⁉彼につきまとい「料理もするし炭鉱の経験もあるから雇ってくれ。」と懇願。
バジルは初めは迷惑そうだったけれどこれも何かの縁かとゾルバを雇うことに。
全くタイプが違う二人の間に友情が育まれていく様をゾルバが泊まった宿の女主人(フランスからの移民で元高級娼婦。ゾルバと恋仲に。)やバジルが想いをよせる美しい未亡人(相思相愛だがバジルが優柔不断で事が進まない)、未亡人に片想いの青年(未亡人に冷たくあしらわれている)、その父親で炭鉱の監督の男(息子のことで未亡人をよく思っていない)他島の人々と絡めて描いています
分かり易く言うと冒頭の解説の
>愛、友情、生きることの喜びと悲しみ、そして死
そのままの内容と言っていいと思います
ゾルバは何だか掴み所の無い性格で絶対周りにはいないタイプ❗
とにかくエネルギーに満ちている
家族はいない様だったが❔あのエネルギーは一体何処から来るのか⁉
人間らしくて魅力的だが関わりたくはない💦だって行き当たりばったりだし人のお金を使っても全然悪びれないし嘘もつくし⤵
でもなんか憎めないんだよね
一方のバジルはよく言って穏やか、悪く言ってヘタレ🙇
でもこの人も憎めない
勢いがありすぎるゾルバと煮え切らないバジルとで丁度良いバランスなのかもしれません
ゾルバの言葉で印象的だったのは馬鹿になることが必要と言っていたこと
大きく頷いてしまった
生きていくには馬鹿になることが絶対に必要
特に今みたいな生き難い時代はそうかもしれない
いつもあれこれ考えていたら純粋に何かができないしね
ゾルバがバジルにもっと笑えと言っていたのもいい
それがあの感動的なラストシーンに繋がる
この作品のハイライトはあのラストシーンにつきるでしょう
思わず涙がこぼれて心から感動し、この作品を見られたことはとても幸運だったと思えた
私も普段からなるべく何でも笑い飛ばしたた方がいいと思っているのであのラストシーンは最高の一言以外にない
反面殆どホラー(はっきり言ってホラーより怖い)と思うシーンもこの作品にはありました
これって時代設定がいつなのか分からないのですが(1964作品ですがリアルタイムでしょうか?)まぁいつの時代でもそれがどこでも複数の人間がいれば色々ある訳ですがそれにしても衝撃的すぎたのが島の土着の風土😲

移民の女性が病気で死にそうになると全身を黒い服で身を包んだ魔女の様な島の女たちが女性の家に上がり込み息を引き取るのを今か今かと待っている
臨終とともに外にいた女性たちも一斉に家になだれこみまるでバーゲンセールの争奪戦さながらに家中のものを奪い合う
しかも女性だけではなく男たちも(@_@)
後に残ったのは女性の遺骸のみ
しかも埋葬もされないという
ちょっと待ってこれって現代(昭和)の話❔❔
秩序のかけらも無い(@_@)
しかしこれは実話ベースらしいのでそんなに遠くない昔(半世紀前位❔)まではこういう風習があったということでしょうか
他に別の女性が正に公開処刑されるというびっくりなシーンもありました(あの時何故教会から司祭が出てこないのかが不思議だ)
こういう衝撃的なシーンは私たちから見ると正に異次元だなと思いましたが島という環境はこういう閉鎖的な部分が昔は特に根強かったのかなと(ここも島国だけど)
ちょっと勉強になりました
それでもそこに生きた人々の暮らしと証が確かにあるのだと
ゾルバを演じたアンソニー・クインさんはメキシコ生まれ
なるほど。ラテンの人ですね
スーパーエネルギッシュなゾルバの役どころにぴったりでしょう💪✨
何とあのフェリーニの『道』のザンパノを演じたのもこの人だそうである
素晴らしすぎる

ザンパノとジェルソミーナ、ゾルバと宿の女主人が何処か重なるところがある気がしました
これは某ギリシャ映画のワンシーンです
これは働いていた男が遊ぶ為に仕事を投げ出して海に飛び込んだ直後のシーンです
この台詞の意味(英語よく分からないが)
「ギリシャ人だもの。何でもござれだよ。」
みたいな感じでしょうか?
これを見た時、おおっっ☆☆(@0@)☆☆それは正にゾルバそのもの



と感動したのでした
TV(BS)にて
★★★★★★★★★★