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気になった人(生き方) Ⅱ





尾崎 放哉(おざき ほうさい、本名: 尾崎 秀雄(おざき ひでお)、1885年(明治18年)1月20日 - 1926年(大正15年)4月7日)は、日本の俳人。種田山頭火らと並び、自由律俳句の最も著名な俳人の一人である。


季語を含まず、五・七・五の定型に縛られない自由律俳句の代表的俳人として、種田山頭火と並び称される。旅を続けて句を詠んだ動の山頭火に対し、放哉の作風は静の中に無常観と諧謔性、そして洒脱味に裏打ちされた俳句を作った。

wikiより


わたくし恥ずかしながら存在を知りませんでした💦

自由俳句のパイオニアなのですね

やっぱりラジオで知りました
ある書家の方が放哉の作品を刻んだ石碑を増やしていく活動をされていると聞いてです


作品はとりあえず青空文庫で読みました

とても素晴らしいです
詩的で素朴で悲しくて

一人で庵で暮らしている日々の情景が目に浮かぶ様です


因みに青空文庫では掲載されている作品の数は少ないですが年代別に作品が整理されていてその年代ごとに簡単な略歴が書かれているのが分かりやすかったです


代表句(wikiより)



・咳をしても一人

・墓のうらに廻る

・足のうら洗えば白くなる

・肉がやせてくる太い骨である

・いれものがない両手でうける

・考えごとをしている田螺が歩いている

・こんなよい月を一人で見て寝る

・一人の道が暮れて来た

・春の山のうしろから烟が出だした(辞世)


田螺のはユーモラスですがどの句もしみじみしますね
そして情景が目に浮かびます

辞世の句が一番好きです






生き方に惹かれました

とは言ってもこの人は俳句の才能とは裏腹に人としてはとってもダメンズだった様です💔

良い家に生まれ東大を出たエリートだったのにとにかく仕事が続かなくて大酒のみで酒癖が悪く、人にお金の無心もしていたらしいです


でもそういう人って何故か気になります

太宰みたいに女と心中する様な駄目な男だけど才能はとても素晴らしいみたいな人💦

放哉もそういうタイプだった様で

>妻に「一緒に死んでくれ」と頼んだこともあり、呆れた妻は放哉のもとを去り、保険会社の寮母として生涯を過ごした。
(Wikiより)


ダメダメですね

子供もいた様だけど別居してた様だしサラリーマンを辞めてからは極貧だった様なので妻子を養える訳も無く。
家庭人としては完全にダメンズだったと思われます⤵


でもすごく幸せな人でとても海が好きだったので人の世話で小豆島の海が見えるお寺に住んでお寺の雑用とお酒と俳句三昧をし、病気で身動きがとれなくなってもからも死ぬまで近所の人が下の世話までしてくれたそうです

普通はこういう働きたくない、お酒やめられない人ってどこかで野垂れ死にするのがよくある話ですよね
そういう意味ではとても幸せな人ですよね


放哉が知人に援助をお願いした手紙

>拝啓、突然であります。恐縮千万御許しを乞います。
先日、井師からお願いしていただいた通りの事情で何とか御世話様になりたいと思います。何分既に四十歳を越えましたのではげしい労働は到底勤まりませんそこで、簡単な御掃除と御留守番位で、どっか、庵の如きものを、お守りさせていただき度御願致します。それに小生、海を見ておれば一日気持ちがよく、之が一番ぴったり来ますので、之等の条件をもって井師に相談しました処それでは一二氏に相談すれば、なんとか方法がつくだろうというので先日の御願となったわけであります。

出典 尾崎放哉記念館オフィシャルウェブサイト

これってつまり「重労働はできないので簡単な掃除と留守番で良くて海の見える場所でお願いします。」ということですよね。
端から見るとなんて贅沢な❗❗という感じだけどそれを世話してくれる人がいるのが凄いですよね


私は最近海の見えるところに住んで好きなことだけして暮らしたいとよく思っているのでとても羨ましいです❗
因みにお世話をしてくれたのは俳句を通しての古くからの知人だった様です


時代は違うけど情熱の女流俳人として有名な鈴木 真砂女(この人も不倫をして出奔したりと自由奔放に生きた人だったらしい)も離婚後都内に小料理屋を出す時作家に借金をしたそうなので(実の娘さんがラジオでそう話していた)やはりもつべきものはいざという時に世話をしてくれる人脈なんだなあと思った



で、青空文庫でしか読んでいませんが放哉の俳句を読んでの感想です


昔(若い時)の作品は大体五・七・五になっていてそれも悪くないのですが自由律になってからの作品の方が本領発揮というか輝いていると思いました


以下好きな句をいくつか挙げます


・お祭り赤ン坊寝させてゐる
(お祭り赤ン坊寝てゐる)

・花火があがる空の方が町だよ

・壁の新聞の女はいつも泣いて居る

・なん本もマッチの棒を消し海風に話す

・いつしかついて来た犬と浜辺に居る

・ここから浪音きこえぬほどの海の青

・鳳仙花の実をはねさせて見ても淋し




童話の世界、日本昔話の世界と重なるなあと思いました


>旅を続けて句を詠んだ動の山頭火に対し、放哉の作風は静の中に無常観と諧謔性、そして洒脱味に裏打ちされた俳句を作った。


私は山頭火の句はちゃんと読んでいないので何も言えませんが自分がインドア人間で動き回るのがあまり好きではなく、性質も静と動なら静のタイプなのでそこは放哉に親近感を感じました
(お酒は全く呑まないんですけどね(^^;)

コメント

No title

ゴンさん

おはようございます

私の記事で楽しんで頂ければとても嬉しいです^^
この人は家庭人としてはともかく俳句というクリエイティブなライフワークがあったこと、その才能があったことが羨ましいです

まぁそれが何でも一生情熱を注げることがある人が羨ましいです

私が以前話したある人は野球観戦が好きだそうでしたが都内にいる時はよく観に行ったけれどこちらに帰って来てからは現場に行くのが億劫になって行かなくなったと言っていました

分かる気がしました

その点こういうどこにいてもできる趣味っていいなぁと思います

でもこういうものを作ることって才能がないといいものはできないけど下手の横好きでもいいと思います

この人の俳句を見ているとやっぱり観察力と言うかジャポニカの写真の山口さんじゃないですが「被写体を見る目を養うことが大切」と共通するものを感じました

No title

かみえるさん。こんばんは。今日もお疲れ様でしたm(__)m急に冷えたり日中は暑いぐらいで風邪には気をつけてくださいねm(__)m
かみえるさんの記事を読むまで、この方の存在を知りませんでした。若くして亡くられてまして、どんな人生かな?思いましたが、波瀾万丈で豪快な生き方のように思えましたが、俳句の自由化をされたり考え方がスゴいなあと思わさせられました。当時のことを思うと形式を崩すのはご法度のとこを改革するなんて並々ならぬ気持ちというか?自分の信じた道を取り組んでいかれたというのを感じます。一句一句に思いが伝わるというか俳句を知らない私が言うのも変ですが、形にこだわらない一句が印象的でした。記事を保存させてくださいねm(__)m勉強になりました。

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三匹のにゃんずと地味に暮らしています。
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